若年層を始めとした有権者の関心を高めるためのDX推進
進捗状況(2025年度)
〇2024年度を踏まえて
2024年度に実施した東京都知事選挙、衆議院議員選挙での経験から、選挙啓発においてはインターネットやSNSによる広報だけでなく、実際に体験、参加できるコンテンツとの組み合わせにより、参加者のSNS投稿を通じた情報発信により、一層の相乗効果を生むという知見を得ました。
2025年度は東京都議会議員選挙、参議院議員選挙が予定されていたことから、SNSをはじめとしたデジタル媒体と体験型コンテンツを組合せた施策を実施いたしました。
〇令和7年6月22日執行東京都議会議員選挙
東京都議会議員選挙は、6月13日に告示され、6月22日に投開票が行われました。5月21日のポスターデザイン発表のプレスリリースからスタートし、広報東京都6月号への掲載、6月2日には公式Xによる情報発信を開始し、6日からは特設ホームページを開設するなど、段階的に有権者への情報提供を行ってまいりました。
イメージキャラクターには、連続テレビドラマ小説でヒロインを演じ、若年層をはじめ幅広い世代に高い知名度を有する俳優を起用し、「一票、一票、東京はすすむ。」をキャッチコピーに、ポスターや動画等の広報素材を制作しました。
これらの静止画、動画は、公式Xでの発信のほか、Yahoo! JAPANトップページへの掲出など、デジタル媒体を積極的に活用しました。さらに、若年層に対しては、SNSで人気のキャラクターを採用し、20歳代を対象にInstagramによる情報発信を行いました。
また、デジタル媒体だけでなく、区市町村選挙管理委員会や教育機関等の協力を得て、ポスターの掲出や動画の放映を実施したほか、主要鉄道の車内サイネージや映画館広告などを活用し、多くの人が行き交う場において広報を行いました。
一方、体験型コンテンツでは、都内の銭湯をメディアと捉え都内61か所の銭湯と連携した「東京都議会議員銭湯」を実施しました。東京都議会議員選挙は、42選挙区のそれぞれの地域の代表を選ぶことから、地域に根差した身近な場所での情報発信が重要であると考えました。
リラックスできる空間の中で、選挙や投票についてじっくりと考える機会を提供する新たな試みとなり、オリジナル暖簾やポスターの掲出による周知に加え、企画の意外性を活かしたSNSへの投稿や情報拡散の促進にもつなげました。

従来からのポスターに加えデジタル媒体を活用し、さらには体験型コンテンツとの組み合わせを両立させることで、世代を問わず、多くの有権者の関心を引き寄せた結果、前回選挙よりも高い関心を得られた選挙となりました。
グラフ1:東京都議会議員選挙年代別推定投票率


〇令和7年7月20日執行参議院議員選挙
参議院議員選挙は、7月3日に公示され、7月20日に投開票が行われました。東京都議会議員選挙で高まった関心を、参議院議員選挙へとつなげることを目的に、6月22日の選挙終了直後から公式Xによる情報発信を行い、6月26日には特設ホームページを開設しました。
イメージキャラクターには、東京都議会議員選挙から引き続き同じ俳優を起用し、「一票、一票、日本はすすむ。」をキャッチコピーに、地方選挙から国政選挙へと視点を移しながら、有権者に対して投票行動を促す広報展開を行いました。
デジタル媒体を活用した広報は、基本的には東京都議会議員選挙での取組を踏襲しました。国政選挙は毎日のように報道や情報番組で取り上げられることから、情報量は各段に上回り、地方選挙よりも関心が高まる傾向にあります。
体験型コンテンツでは、都内の大型書店とのタイアップにより、イベント「ためしがき参院線」を開催しました。
本イベントは、投票用紙に候補者名等を記入するという行為に着目し、専門家の監修のもと、投票用紙に書きやすい筆記具を選定し、店頭で実際にためしがきができる企画としました。気に入った筆記具があれば購入し、実際に投票所で使用してもらうことを想定するなど、投票行動につなげることを意識した取組となりました。

この大型書店を訪れる客層は20~30歳代の学生や社会人が多く、年代別投票行動調査でも他の世代と比較して、選挙への関心が低い層と重なることから、筆記具を入り口に選挙に関する情報提供につなげていくことで、直接的なアプローチが期待できる施策となりました。
グラフ2:参議院議員選挙年代別推定投票率


東京都議会議員選挙と同様に、参議院議員選挙においても、20歳代の投票率が前回選挙と比較して10ポイント以上高い結果になる等、デジタル媒体と体験型コンテンツの組み合わせが有権者のメディア活用の変化に少なからず対応できたと言えます。
〇令和8年2月8日執行衆議院議員選挙・最高裁判所裁判官国民審査
年が明けて令和8年となり、通常国会が召集された直後、衆議院解散の一報が報道され、選挙を取り巻く状況は大きな注目を集めました。その結果、1月27日公示、2月8日投開票という、史上最短となる日程で衆議院議員選挙が行われることとなりました。
国政選挙においては、通常、総務省が制作・印刷したポスターを中心に掲出していますが、今回は公示日にポスターの納品が間に合わない状況であったことから、東京都の選挙と同様に、当局において広報素材の制作を行いました。「この国のあしたは、自分の一票で。」をキャッチコピーに、ポスターや動画を制作し、Xプロモ広告を中心に掲出しました。
「#投票宣言」と題した本イベントでは、平日の夕方に学校帰りや会社帰りの人で賑わう渋谷109前のイベントスペースを活用し、「〇〇に投票します!」とメッセージを書き込んだステッカーを巨大なボードに貼付する体験型企画を実施しました。他の参加者のメッセージを目にしたり、友人同士で見せ合ったりすることで、自然と選挙が話題となる仕組みを創出し、多くの方に参加・体験していただきました。

東京都議会議員選挙および参議院議員選挙において実施した各種イベントが好評を得たこと、また、デジタル媒体と体験型コンテンツの相乗効果により、若年層を中心とした幅広い世代の関心が高まったことから、年代別推定投票率においても20歳代、30歳代において前回選挙を5ポイント以上、上回る結果となりました。
グラフ3:衆議院議員選挙年代別推定投票率


今後の取組(2026年度)
〇2025年度の取組を振り返り、令和9年4月の統一地方選挙に向け、広報啓発に取り組んでまいります。
〇選挙制度の改正など、引き続き有権者に有益な情報発信について取り組んでまいります。

