進捗状況(2024年1~3月):スタートアップとの協働によるスマートサービス実装プロジェクト【デジタルサービス局】

プロジェクトのイメージ

 このプロジェクトでは、「スマート東京」の実現に向けて、都内全域をフィールドに、3か年度で60件以上のスマートサービス*をスタートアップによってスピーディに実装していくことを目指しています。

 *スマートサービス:デジタル等の力を活用した都民のQOL向上に資するサービス

 東京都は、この目標を達成するために、スタートアップによるスマートサービスの実装を支援する「スマートサービス実装促進事業者」(以下、「実装促進事業者」とお呼びします。)と連携しながら、都内各エリアでのスマートサービスの実装を進め、スマートシティの取組を加速化していきます。

事業実施フロー

進捗状況(2024年1~3月)

スタートアップによるサービス展示を開催しました!

 2024年2月に開催されたSMARTCITY×TOKYO*にて、実装促進事業者が支援するスタートアップのサービス展示を行いました。
 当日は、モビリティ、防災、シビックテックなど様々な分野のサービスを提供するスタートアップ10社が出展し、イベントの来場者に対して、各社のサービスを紹介しました。

スマートサービスの実装が着実に進んでいます!

 先述のとおり、6者の実装促進事業者と東京都が協働し、スタートアップ等による都内各エリアへのスマートサービスの実装を進めています。
 ここでは、2024年3月までに実装に至ったスマートサービスを紹介いたします。

TIS株式会社

  • セーフィー株式会社 AIカメラ・人流分析サービス「Safie」(エリアマネジメント団体)
     AIクラウドカメラによる街路の人流の計測、来街者の人流データの分析を実施し、分析結果をエリアの街づくり、回遊性向上に活用することで、地域の活性化、街の快適性の向上が期待されます。
  • アップフロンティア株式会社 生成AI搭載AR観光ガイド(エリアマネジメント団体) 
     エリアの来訪者や住民に向けて、ARを組み合わせた生成AIを活用した観光ガイドを導入しました。導入により、音声対話によるインタラクティブな観光案内が可能となり、エリアを訪れる観光客や住民の利便性が向上します。
生成AI搭載AR観光ガイドの紹介

Plug and Play Japan株式会社

  • 株式会社SHO-CASE  施工現場の労務管理システム「SHO-CASE」(都内新築工事現場)
     これまで紙を用いて管理していた施工現場における現場情報や労務情報をクラウド上で管理することで、工数削減による業務効率化を実現するシステムを実装しました。システムの導入により、現場で働く職人や現場監督者の労働時間の短縮や管理業務の負担軽減につながります。
施工現場の労務管理システム「SHO-CASE」の紹介
  • 株式会社BIOTA 微生物分析等を用いた空間の環境改善(オフィスビル、教育機関)
     オフィスビルにおいて、空間中の微生物分析ツールを用いた植栽の設置のコンサルティング、分析データを用いた効果測定を実施することにより、オフィスビルで働く人々の労務環境の改善が見込まれます。
     また、都内の教育機関において、微生物解析サービスを活用した、フィールドワークや実験、グループワークを組み合わせた教育プログラムとして学校教育に導入されることで、実践的な理系教育機会を創出します。
BIOTAサービスの紹介
  • Biodata Bank株式会社 熱中症リスクを検知するウェアラブルデバイス 「熱中対策ウォッチ カナリアPlus」(教育機関)
     熱中症のリスクを検知しアラートを発報する、腕時計型のウェアラブルデバイスを提供しました。児童、生徒の通学時や野外活動時の事故防止、校務データと連携した生徒の体調管理のデジタル化による学校現場の業務効率化に寄与することが期待されます。
熱中症リスクを検知するウェアラブルデバイス 「熱中対策ウォッチ カナリアPlus」の紹介
  • 株式会社TIMEWELL 業務効率化のためのAIマッチングサービス(都内企業)
     企業がアウトソーシングしたい業務をAIで解析し、最適なアシスタントとマッチングして業務代行するサービスを提供しました。これにより、都内在勤者の働き方改革の推進、職務能力があるものの子育てや介護など様々な事情により常勤の仕事に就くことができない人の雇用機会創出につながります。実事例として、株式会社NTT DXパートナーがサービスを利用して連携しています。
株式会社TIMEWELL 業務効率化のためのAIマッチングサービスの紹介

ボーンレックス株式会社

  • Airera株式会社 小ロットから生産可能なアパレルのDXシステムによる独自の商品開発(障がい者向けグループホーム)
     パターン生成の自動化と生産管理をワンストップで効率化できるアパレルのDXシステムを導入することで、小ロットであっても安価で短期間で衣服の制作が可能になり、今まで既製品では不便のあった介護や障害者向けなど様々なニーズに対応できるようになりました。被介護者のQOL向上や介護者の負担軽減に寄与します。
Airera株式会社の製品紹介
  • cynaps株式会社 換気状況可視化、空調自動制御システム「BA CLOUD」(商業施設)
     IoTセンサーを用いた空気環境計測による換気状況の可視化、AIによる空調設備の自動制御を行うシステムを施設へ導入することで、最適な空調管理によるエネルギー消費削減と施設利用者の快適性の向上につながります。
換気状況可視化、空調自動制御システム「BA CLOUD」の紹介画像

株式会社unerry

  • 株式会社INFORICH デジタルサイネージを活用した地域情報の発信(鉄道沿線)
     鉄道沿線などに設置したモバイルバッテリースタンド(Charge Spot)に併設のデジタルサイネージを活用し、地場の飲食店情報など地域情報を発信することで、駅を訪れる人の行動変容を促し、地域の回遊を促進します。また、ビーコン機能の実装により、サイネージに接触した人の行動分析が可能となりました。
デジタルサイネージを活用した地域情報の発信のイメージ
  • アールイー株式会社 ECサイトで注文した東京都産野菜のリアル店舗での受取サービス(商業施設)
     少量多品種で物流コストや高額な送料に課題があった東京都産野菜について、ECサイト(VEGESH TOKYO)で購入した野菜をリアル店舗で受け取れるサービスを整備しました。サービスを利用することで、新鮮な東京都産野菜が送料ゼロで購入可能となります。
VEGESH TOKYOの紹介

今後の取組(2024年4~6月)

  • 引き続き、実装促進事業者と連携し、都内各エリアへのスマートサービスの実証、実装に向けて取組を進めます。
  • 以下のスケジュールで、新たな実装促進事業者の公募及び選定を実施します。
    公募期間:4月1日から5月8日17時まで
    事業者決定:6月末予定

※事業の詳細や今後の取組については、本事業のホームページでも随時情報を発信してまいりますので、ぜひご覧ください。