デジタルソリューション活用モデル@東京2020大会プロジェクト
進捗状況(2022年1~3月)
ライブサイトの5Gインフラ仮設整備
〇代々木公園内への5Gインフラ仮設整備、5Gを活用した来場者向けコンテンツの提供等
人流抑制、感染拡大防止のため、「集客型」のライブサイト・パブリックビューイングを転換し、デジタルを活用した「オンライン型」の大会の盛り上げを実施しました。
(自宅観戦に役立つ大会情報や競技・選手等を紹介する特設WEBサイトの開設、文化・国際交流ステージを無観客で行い特設ポータルにて発信等)
なお、仮設整備された5GやWi-Fiについては、転用されたワクチン接種会場の運営のネットワークとして、一部活用されました。
こうした5Gをはじめとしたデジタル活用の取組について、大会後の新たなスポーツ実施のあり方や運動機会の創出につながるよう、取り組んでいます。
~大会後のデジタル技術を活用した取組~
〇アーバン・フィットネス in 丸の内 2022の開催
働き盛り世代に対して、継続的な運動習慣に繋げるきっかけを提供し、スポーツ実施率の向上を図ることを目的として、2022年3月15日(火)と16日(水)の2日間、KITTE丸の内アトリウムにおいて「アーバン・フィットネス in 丸の内 2022」を開催しました。
会場では、 VR空間内のアバターに参加者自身のランの動きを投影して、東京2020パラリンピックマラソンで使用したコースを走ることができる 「バーチャルマラソン」や、2100年の東京を舞台にVRゴーグルをつけて車いすレーサーで疾走体験ができる「VRを活用した新感覚の車いすレース」、 スマホを使ってゲーム感覚で楽しみながら運動できるアプリを活用した運動体験等を実施しました。
今後も、デジタル技術を活用した運動体験等を通じて、働き盛り世代のスポーツ実施率の向上に努めてまいります。
〇TOKYOウオーク アプリウォークの開催
2022年1月6日(木)〜2月28日(月)に、スマートフォンアプリを使用したウォーキングイベント「TOKYOウオーク アプリウォーク」を開催しました。
アプリ上に表示されるコースに沿ってウォーキングを行うイベントで、開催期間中は、申込から即日参加可能なため、各自のタイミングで参加可能な点が特徴です。
コースは、多摩・区部両地域から、計4コースを設定しました。
・スポーツ施設を巡る!TOKYO湾岸コース(港区・江東区)
・東京の伝統を感じる!都会の街歩きコース(千代田区・港区・新宿区・渋谷区)
・自然を満喫!武蔵野エリア散策コース(府中市・調布市・小金井市)
・多摩の史跡を訪れる!魅力再発見コース(立川市・国立市)
今後も、デジタルの力を活用し、新たなスポーツ実施のあり方や運動機会の創出につながるよう、取り組んでまいります。
多言語放送システムの導入
〇競技会場等のアナウンス内容を翻訳し、スマートフォン上に表示する多言語放送システムを整備・活用
東京2020大会では、大会期間中「おもてなしガイドアプリ」を活用して、会場にいる日本語が分からない方や音が聞こえにくい方に向けてアナウンス等を多言語(日・英・中(繁・簡)・韓・西・仏の7言語)で文字配信しました。
会場にいる選手、大会関係者、一部の有観客で開催された会場の観客向けに配信を実施し、多言語で正確な情報を同時に多くの方に配信するなど、運営面等で活用することができました。
〇「多言語放送システム」に使用した音響通信技術「SoundUD」の仕組みをご紹介
「多言語放送システム」を大会のレガシーとして、様々な場面で利用を拡大していくために、システムに使用している音響通信技術「SoundUD」の技術展示・説明会を開催しました。
2022年2月21日(月)及び22日(火)、都庁第一本庁舎5階で都職員を対象に、東京2020大会で使用した「多言語放送システム」のデモンストレーション及び仕組みの解説、活用事例やSoundUD対応製品の紹介を行いました。2日間で91名の来場があり、国際会議や聴覚障がい者向けの情報保障などへの利用について、技術スタッフと真剣に相談する職員の姿が見られました。
①東京2020大会時の活用事例・応用事例の紹介(プレゼンテーション)
②東京2020大会時のSoundUD機器展示及び相談風景
③東京都でのSoundUD活用事例パネル展示
【来場者の声】
〇このような技術があることを初めて知った。色々な用途に使えそうだと思った。
〇SoundUDは知っていたがよく分かっていなかった。デモを体験して仕組みを理解できた。
〇国際会議での同時翻訳を検討しており、情報収集ができた。
〇美術館や広報施設での多言語対応の参考にしたい。
〇イベントでの聴覚障がい者向けの情報保障として導入を検討したい。
今後も大会のレガシーとして「多言語放送システム」の利用拡大に取り組んでまいります。
展示会の様子は「東京デイリーニュースNo.157」にも掲載されています。あわせてご覧ください。
Wi-Fi整備
〇都有会場や仮設シャトルバス乗り場等にWi-Fiを整備、恒設Wi-Fiは大会後も活用
観客用Wi-Fiについては、東京2020大会前に設置されていなかった箇所へWi-Fiの設置が完了し、快適な通信環境を構築いたしました。
再開業が開始されている一部の施設では、一般利用やイベント等にてWi-Fiが利用されております。
今後も、国際大会やイベント開催時等において、多くの方に「つながる東京」を体験していただける通信環境を提供してまいります。