進捗状況(2022年7月~9月)
〇教育のデジタル化
EdTech(※1)サービスの活用支援
- 学校の目指す姿に応じて、学校の課題や目標をより高いレベルで解決・実現する先進モデル実証校では、以下の3つから学校の目指す姿に応じてテーマを定めて準備を進め、2学期から本格的に取組みを開始しました。
- 教科学習における活用
- 個別最適な学習:授業中の小テストや家庭学習等の学習ログをもとに、個人に合わせて問題の難易度や量を変えて出題します。アンケートやテストの点数で、学習意欲や授業に対する満足度、学力の向上について効果検証をする予定です。
- 反転学習:Edtechサービスを使って授業前に、基礎的な知識・スキルの習得を予習として実施することで、授業中は応用学習や探求学習・協働学習を中心に展開します。基礎学習部分への影響や授業中の能動的な学習時間が増やせたかどうか、アンケート・ヒアリングで検証する予定です。
- プログラミング・STEAM学習(※2)
- 今年度は、昨年度より進化させた以下の3点の取組を行います。
- 教科横断の学び:プログラミング学習を行う「技術」の授業だけでなく、島の魅力研究を「総合的な学習の時間」や「社会」の授業で取組んだり、データ分析を「数学」の授業で行うなど、複数の教科で課題に取組みます。
- 探求的な課題解決:昨年度はWEBサイトを作成して終えましたが、今年度はサイト公開後の閲覧数やページ滞在時間等のフィードバックを踏まえ、WEBサイトの改善をする形でPDCAサイクルを回し、課題解決に挑戦します。
- リモート協働学習:今年度は新たに、他島の生徒や高校生を含めての意見交換・協働学習を実施します。
- 今年度は、昨年度より進化させた以下の3点の取組を行います。
- デジタルシティズンシップ教育
- 急速に進むデジタル社会の中で1人1台端末を整備された児童・生徒が、自律的にデジタル社会とかかわっていくための教育に取組みます。
- 先進モデル実証校でのパイロット授業実施に向けて、児童・生徒向けの授業だけでなく、保護者や教職員向けのテーマも含めたオリジナルカリキュラムを計画しました。
- 教科学習における活用
- 学校の課題や目標を着実に解決・実現するオブザーブ校では、学校の課題や目標に応じて計画を立て、端末やEdTechサービスを活用する時間を増やしたり、宿題等の授業外での活用を進めるといった取組を始めました。
(※1)Education(教育)×Technology(技術)の造語で、教育におけるAI、ビッグデータ等の様々な新しいテクノロジーを活用したあらゆる取組
(※2)Science,Technology,Engineering,Art,Mathematics等の各教科での学習を、実社会での問題発見・解決に生かしていくための教科横断的な教育
学校間・島間連携の促進
- 9月に第二回定期共有会を開催し、先進モデル実証校の準備状況や取組予定を共有しました。
- 島をまたぐ先進モデル実証校同士でのリモート協働学習の実施に向けて、実施時期の決定やネットワーク環境の準備をしました。
専門員の派遣
- 4~6月に実施したヒアリングをもとに、一つの専門に絞るのではなく、異なる専門性を持つ複数の専門員を試行的に派遣することに決定しました。専門性は、①GIGAスクールの包括的支援、②デジタルシティズンシップ教育、③教育現場へのEdtech導入支援、の3パターンです。
- 専門員と学校のマッチングを行い、成立した順に、専門員と学校で直接、相談や派遣に向けた調整を始めました。
〇島しょ遠隔医療への5G活用
5Gを活用した遠隔医療の実装に向けて、町立八丈病院と都立広尾病院の関係者が、診療支援の運用フローの検討(対象患者の想定、両病院の医師の体制・連絡方法等)を行いました。
〇デジタル活用協議会(八丈島)の運営
IT人材の育成に係る分科会
- 分科会での意見交換をもとに、今年度は「八丈島におけるDX推進に係る普及啓発・人材育成ロードマップ策定」事業を実施することとし、実施に向けて契約手続きを行いました。
- 島内のDX推進の機運醸成とDX推進人材の育成を自走化の上、実現するためのロードマップを描くとともに、ロードマップの実行力を高めるプログラムの実施を通して、DX推進が持続的に図られる基盤を作ることを目指します。
島内交通の充実に関する分科会
- 定期的に「島内交通の充実に関する分科会」を開催し、進捗状況や調査手法について意見交換しました。現状の課題を整理するため、7月は島内交通関係者へのヒアリング、8月には来島者へのアンケート・ヒアリングを実施しました。
デリバリーサービスの試行に係る分科会
- 定期的に「デリバリーサービスの試行に係る分科会」を開催し、スケジュールや実施方法について意見交換しました。9月は商品提供者(飲食店や日用品店)/配送の担い手の募集チラシを配布し、希望者向けの説明会を開催しました。
今後の取組(2022年10~12月)
〇教育のデジタル化
EdTechサービスの活用支援
- 先進モデル実証校では、学校の目指す姿に応じて定めたテーマで取組を進めていきます。
- 教科学習におけるデジタル最適の授業改革への挑戦
- 計画に沿って各教科の単元や授業で、個別最適な演習・反転学習を実施します。
- 昨年度より進化したプログラミング・CPBLの実施
- WEBサイトを作成する知識を身に着けるため、プログラミング学習の授業を開始します。同時に、地域課題の探求を進めます。
- デジタルシティズンシップ教育
- 計画に沿って、カリキュラムを作成・効果検証の方法を検討し、先進モデル実証校で授業を開始します。
- 教科学習におけるデジタル最適の授業改革への挑戦
- オブザーブ校では引き続き、計画に沿って取組を進めていきます。毎月の報告内容に応じて、計画見直しやアドバイス、事例紹介といった支援を行います。
学校間・島間連携の促進
- 12月に第三回定期共有会を開催し、先進モデル実証校の取組について意見交換や質疑応答を行います。
- 島をまたぐ先進モデル実証校同士でのリモート協働学習の実施に向けて、授業進度の調整を行います。
専門員の派遣
- 専門員と学校の間で調整がついた順に、現地又はリモートでの支援を開始します。
〇島しょ遠隔医療への5G活用
- 町立八丈病院と都立広尾病院間の通信環境確立に向けて、通信面での支援に係る契約手続きや通信機器整備等の事前準備を進めていきます。
- 契約した事業者を交えて、より具体的な診療支援の運用フローについて検討を進めていきます。
〇デジタル活用協議会の運営
IT人材の育成に係る分科会
- ロードマップ策定に向けた事前の効果測定や、ワークショップを開始します。同時に、分科会を定期的に開催して、実施状況について意見交換を行います。
島内交通の充実に関する分科会
- 引き続き定期的に分科会を開催して意見交換を実施すると同時に、10月以降、島民向けのアンケート、島内交通関係者へのヒアリングや閑散期の来島者意向調査を行う予定です。
デリバリーサービスの試行に係る分科会
- 分科会を定期的に開催し、12月のデリバリーサービス開始に向けて意見交換を行います。10~11月は商品提供者(飲食店や日用品店)・配送の担い手向けの研修や、島内外に向けた広報を行う予定です。