進捗状況(2023年4~6月)
データ分析ツールの活用
〇データ分析ツール等を活用し監査事務の一部自動化、効率化
【定例監査での活用】
・定例監査は、都の事務・事業の全般を対象とした監査です。問題状況とその原因を指摘して、改善を求めることを目的としています。
・これまで、監査の対象とする案件の選定は、職員が契約台帳を使い、手作業で行っていました。このプロジェクトでは、各局の歳入や歳出の状況が記録されたデータを財務会計システムから取り込み、データ分析ツールを用いて分析し、その結果を監査対象選定の一部に反映していきます。
・2024(令和6)年以降の監査に向けて、財務会計システムを使用して経理業務を行う全ての局等から歳入や歳出の状況が記録されたデータを収集することとし、各局等からデータの提出を受けています。
【財政援助団体等監査での活用】
・補助金交付団体等に対する財政援助団体等監査は、都が財政的援助を行っている事業が、補助等の目的に沿って適正で有効かつ効率的に執行されているか、また、当該団体に対する所管局の指導監督は適切に行われているかを主眼として実施する監査です。
・これまで、監査の対象とする案件の選定は、職員が補助金等のリストを使い、手作業で行っていました。このプロジェクトでは、一部の補助金等について電子データをデータ分析ツールを用いて分析し、その結果を監査対象選定の一部に反映していきます。
・2023(令和5)年秋に実施予定の財政援助団体等監査において、昨年に引き続き、データ分析による団体選定を実施することとしています。本年は、データ分析の対象とする補助金を新規に追加するとともに、データ分析手法のブラッシュアップを行っています。
【各会計歳入歳出決算審査での活用】
・各会計歳入歳出決算審査は、都の会計管理者が調製した決算について、決算書等の関係諸表の計数を確認するとともに、予算の執行が適正なものとなっているかなどを主眼に実施する審査です。
・決算審査の結果を取りまとめた意見書の作成は、これまで職員が主に紙の資料を使用して、手作業で数字等を入力し、表の作成等を行っていました。今回のプロジェクトでは、デジタル技術を活用し、電子化された資料から自動で数字を集計し、表の作成を行うことを目指しています。
・2022(令和4)年度各会計歳入歳出決算審査において、歳入・歳出関係、公有財産関係の各表を自動作成するため、電子化された資料を収集することとし、各局等からデータの提出を受けています。
監査力向上のための人材育成
〇デジタル技術を活用した監査の定着に向けて人材を育成
・デジタル技術を活用した監査では、データ分析ツールを用いた作業を伴うため、当局職員にもデータ分析ツールの習熟が求められます。
・当局では、データ分析ツールの活用について、基本的な知識の習得及び発展的な知識の習得に向けた研修を実施しています。
・2023(令和5)年度の研修等の実施に向け、研修委託契約を締結しました。
監査のDX推進
〇内部事務のデジタル化に対応した監査の実現
・都庁全体としてDXが進む中、契約・支出事務をはじめとする各局等の内部事務のDX化が予定されています。
・内部事務DXに対応した、当局の監査業務DXの具体的なあり方を検討するため、専門的な知見・経験を有する事業者とアドバイザリー業務委託を締結しました。
今後の取組(2023年7~9月)
データ分析ツールの活用
〇データ分析ツール等を活用し監査事務の一部自動化、効率化
【定例監査での活用】
・関係全局における一年分のデータを入手した上で、それらを最大限活用する分析方法等の検討を進めます。
【財政援助団体等監査での活用】
・2023(令和5)年財政援助団体等監査において、データ分析による団体選定を行います。
【各会計歳入歳出決算審査での活用】
・2022(令和4)年度各会計歳入歳出決算審査において、電子化された資料を使用して表の一部自動作成を行います。
監査力向上のための人材育成
〇デジタル技術を活用した監査の定着に向けて人材を育成
・データ分析ツールの活用について、基本的な知識の習得を目指した研修を実施します。
監査のDX推進
〇内部事務のデジタル化に対応した監査の実現
・内部事務DXの進捗状況を把握し、当局の監査業務DXについて検討するため、関係各局との調整を進めます。