デジタルソリューション活用モデル@東京2020大会プロジェクト
進捗状況(2021年7~9月)
ライブサイトの5Gインフラ仮設整備
〇代々木公園内への5Gインフラ仮設整備、5Gを活用した来場者向けコンテンツの提供等
・人流抑制、感染拡大防止のため、「集客型」のライブサイト・パブリックビューイングを転換し、デジタルを活用した「オンライン型」の大会の盛り上げを実施しました。
(自宅観戦に役立つ大会情報や競技・選手等を紹介する特設WEBサイトの開設、文化・国際交流ステージを無観客で行い特設ポータルにて発信等)
なお、整備された5GやWi-Fiについては、転用されたワクチン接種会場の運営のネットワークとして、一部活用されました。
~東京2020大会期間中の5G等デジタル関係の取組(組織委員会や民間企業との連携含む)~
〇3つの競技会場において5Gテクノロジーを活かした「TOKYO 2020 5G PROJECT」を実施
・低遅延性を活かしたAR(拡張現実)観戦体験を提供(東京アクアティクスセンター:水泳)
・5Gの高速大容量性を活かした超高解像度映像及び同時多地点映像のライブストリーミング
(江の島ヨットハーバー:セーリング、霞が関カンツリー倶楽部:ゴルフ)
〇遠隔地でも臨場感ある観戦を可能にする「TOKYO 2020 未来のスポーツ観戦プロジェクト」 を実施
・ドーム映像及び超高臨場感通信技術により新しい臨場感体験を提供
〇障害や病気により会場での観戦が困難な子どもたちに、先端技術を活用し、大会をリアルに楽しめる機会を提供する「未来のスターの指定席 プロジェクト」を実施
・都内5つの特別支援学校を会場とし、VRシアターや、会場と結んでのマスコットロボット観戦ツアーを行い、子どもたちに大会の観戦体験を提供(特別支援学校13校の児童・生徒296人が観戦)
こうした5Gをはじめとした、民間企業も含めた大会時のデジタル活用の取組について、大会後の新たなスポーツ実施のあり方や運動機会の創出につながるよう、取り組んでまいります。
多言語放送システムの導入
〇競技会場等のアナウンス内容を翻訳し、スマートフォン上に表示する多言語放送システムを整備・活用
東京2020大会では、大会期間中「おもてなしガイドアプリ」を活用して、会場にいる日本語が分からない方や音が聞こえにくい方に向けてアナウンス等を多言語(日・英・中(繁・簡)・韓・西・仏の7言語)で文字配信しました。
会場にいる選手、大会関係者、一部の有観客で開催された会場の観客向けに配信を実施し、多言語で正確な情報を同時に多くの方に配信するなど、運営面等で活用することができました。
~配信内容のご紹介~
有観客会場(宮城県、静岡県)では、観客入口のスクリーニングエリア周辺や競技会場内で会場案内や注意事項等を多言語で文字配信しました。地震等緊急時のアナウンスは、会場にいる選手や大会関係者にも重要なため、観客の有無に関わらずオリンピック38競技会場、パラリンピック21競技会場で文字配信の準備を整えました。(大会期間中は、緊急事態が発生しなかったため、運用実績はありません。)
会場で使用した定型文アナウンスは、都立12施設にも整備が完了しており、大会後も引き続き各施設にて運用予定です。国際大会開催時や緊急時等に、様々な言語の方に同時に正確な情報を迅速に発信できるよう、引き続き活用してまいります。
その他の取組
東京都と組織委員会が連携し、総務省の技術協力を得て、MCのアナウンスの同時翻訳や競技の進行状況配信、開閉会式の状況をはじめ、様々な多言語によるアナウンス等を多言語で文字配信しました。
※④~⑥の取組は大会期間中のみのサービスです。
Wi-Fi整備
〇都有会場や仮設シャトルバス乗り場等にWi-Fiを整備、恒設Wi-Fiは大会後も活用
東京2020大会を訪れる人が、必要な情報を円滑に検索・収集できるとともに、自らの観戦体験等を発信することで大会盛り上げにも資する「つながる東京」の環境を提供することを目的として、大会競技会場および会場へのシャトルバス発着所等にWi-Fiを整備しました。
観客用Wi-Fiについては、大会後の円滑な運用に向けて、各会場において検証を実施しました。
観客向けWi-Fiについては、大会後の一般利用をはじめ、国際大会やイベント開催時など多くの方に「つながる東京」を体験していただけるよう、各施設の再開業等に合わせ、運用を開始してまいります。