進捗状況(2024年7~9月)
1.データドリブンとDXで「伝わる国際広報」を実践
国際広報におけるデジタルツールの導入の必要性
「国内外に向けて広く情報を発信していきます」――行政の広報でよく見るフレーズですが、「伝わる広報」を実現するためには、情報の受け手(=ターゲット)が何を求めているのかを分析する必要があります。
世界には約200ヵ国に80億もの人が暮らしており、居住地、職業、興味関心、文化、信条なども多種多様です。そうした物理的・文化的に離れた方々が何を求めているのかを把握するためには、デジタルツールの活用が不可欠です。このことから、東京都では、デジタル分析と発信ツールの重要性を強く認識し、発信と分析のPDCAサイクルによる効果的な国際広報を目指しています。
そこで、東京都は英語コンテンツの量を増やし、国際社会の東京への認知・理解を下支えすることを目的として、都庁全体の英語HP運用体制を抜本的に再構築するとともに、都職員が海外の方にとって魅力的なテーマを発掘・制作し、発信しやすくする仕組みを構築することとしました。
①都庁総合HP英語版の再構築
具体的には、都職員による効果的な国際発信を実現するための「国際広報DXプラットフォーム」として都庁総合HP英語版を再構築すべく、CMSのバックエンド開発を行うことを目指しています。
②AI等を活用した情報分析と各局への国際広報支援の強化
これに加えて、都各局が日本語で保有・発信する政策情報やプレスリリース等の情報と、収集した国際社会のトレンド情報や海外ニュース等とをAI等を活用してマッチングするプロジェクトも開始します。
各局の持つ良質なコンテンツを発信していくためには、我々のような広報部門と、各局とが連携することが不可欠です。このことから、戦略広報部に設置する国際広報の専門部隊による国際発信支援体制の強化も行っていきます。システムの再構築とコンテンツ制作発信支援を効果的に組み合わせることにより、更新頻度やコンテンツの質・量を高める仕組みをつくることが可能になります。
今後の取組(2024年10~12月)
都庁総合HP英語版の再構築を進めるとともに、各局の国際発信力の強化支援を継続していきます。都庁総合HP英語版はリニューアルに向けたさらなる調査・要件定義を進め、2024年10月24日に公開しました。
実証中のAI等による情報発掘強化についても、2025年度以降、本格的に東京都の国際広報に実装していく検討を進めてまいります。