・都は、データを社会全体で活用するべく、民間ニーズを踏まえて行政が保有するデータを積極的に公開し、シビックテックや企業等がオープンデータ等を活用して新たなサービスを創出していく、官民協働スタイルの構築を目指しています。
・7月~9月はオープンデータの利活用事例の公開、データ形式の標準化等に向けた国との連携などに取り組みました。
・10月~12月は第2回オープンデータ・ラウンドテーブル、都知事杯ハッカソン(仮称)を実施する予定です。
進捗状況(2021年7~9月)
〇オープンデータの利活用事例の公開
・シビックテックや民間企業等によるサービス創出や、庁内データの更なる公開につなげるため、都はオープンデータの利活用事例の募集を開始し、6月30日(水)からこれまでに5件の応募がありました。
・「いこーよ:子供とお出かけ情報サイト」や「Korette:観光スポットのクイズアプリ」などの活用事例をカタログサイトで順次公開しています。
・子育て層のお出かけ先やおむつ替えスペースがある施設などの情報を「いこーよ」に掲載しました。オープンデータ利用者の方からは、「多くの人が利用している既存のサービスである『いこーよ』にオープンデータを掲載することで、効率的に多くの子育て層にオープンデータの内容を届けられていると思います。」とコメントをいただいています。
・「Korette」には、都のカタログサイトに掲載している港区観光情報データセットが使用されています。「観光地の魅力を題材にしたクイズ」に答えることで、気軽に楽しく、行ってみたい場所や隠れた魅力が見つかります。
〇各局のデータ公開の推進
・また、各局のデータ公開の取組も進めており、「新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン等に基づく対策実行支援事業 採択者一覧」や「EV用充電設備の設置状況データ一覧」などを新たに公開しました。
〇オープンデータカタログサイトのページビューが倍増
・オープンデータの利活用事例の紹介や各局によるデータ公開の推進などの結果、オープンデータカタログサイトのページビュー数は、2020(令和2)年度10月からの3か月間平均の約200PV/日から、2021(令和3)年度4月からの3か月間平均で約400PV/日へ2倍に増加し、現在2021(令和3)年度7月からの3か月間平均では約420PV/日になりました。
〇データ形式の標準化等に向けた国との連携
・データを公開しても、データ形式がバラバラのままでは、的確な分析や効率的な利活用の障害となるため、都は、国と連携してデータ形式の標準化に取り組んでいます。
・今回、国におけるデータ標準化の取組についてお話を伺うため、8月4日(水)に、内閣官房 政府CIO上席補佐官 平本健二氏をお招きし、都職員向けに「ベースレジストリ※とは」というテーマで都庁デジタルセミナーを実施しました。
※.公的機関等で登録・公開され、様々な場面で参照される、人、法人、土地、建物、資格等の社会の基本データであり、正確性や最新性が確保された社会の基盤となるデータベースのこと
・今回のセミナーでは、ベースレジストリに関する国の動向や取組状況、オープンデータの標準化、地方自治体のやるべきことなどについて、平本講師よりわかりやすいご説明をいただきました。
・また、セミナーの中で「Slido」という質疑応答のためのオンラインプラットフォームサービスを活用しました。参加者からの質問に直接講師から回答をいただき、活発な質疑応答になりました。
・終了後のアンケートでは、約8割の参加者から11段階中9以上の高評価をいただき、「ベースレジストリの重要性がよく分かった」や「問題意識や課題が明確になり非常に有意義であった」等のご意見をいただきました。
今後の取組(2021年10~12月)
〇民間ニーズに合致するデータを把握
・10月中旬に第2回オープンデータ・ラウンドテーブル(環境分野)を開催します。データ活用を希望する民間企業の方々からニーズを直接お聞きするとともに、オープンデータの利活用促進に向けた意見交換を行います。
〇オープンデータカタログサイトの改修
・データの視認性、検索性を高めるためにオープンデータカタログサイトを年度内に改修します。
〇シビックテックとの協働による新たなサービスの構築
・オープンデータを活用した新たなサービス創出のため、都知事杯ハッカソン※ (仮称)を年度内に開催予定です。今後、「都知事杯ハッカソン(仮称)」の参加者を募集します。
※ハッカソン…シビックテック等がオープンデータを活用し、課題の解決に向けたデジタルサービスの提案・開発を行う大会。hack(ハック)+marathon(マラソン)からの造語