都は、データを社会全体で活用するべく、民間ニーズを踏まえて行政が保有するデータを積極的に公開し、シビックテックや企業等がオープンデータ等を活用して新たなサービスを創出していく、官民協働スタイルの構築を目指しています。
その構築に向けた取組として、 2022年1月~3月は、都知事杯オープンデータ・ハッカソン (First Stage、Final Stage) 、オープンデータ・カタログサイトの改修、第3回オープンデータ・ラウンドテーブルに取り組みました。
4月~6月は、 都知事杯オープンデータ・ハッカソンで出来上がった新サービスの広報支援や、ラウンドテーブルで提案のあったデータのオープンデータ化に向けた取組等を予定しています。
進捗状況(2022年1~3月)
〇都知事杯オープンデータ・ハッカソンの実施
・ 都のオープンデータを活用して行政課題の解決に向けたデジタルサービスの提案を行う「都知事杯オープンデータ・ハッカソン(※)」を2021(令和3)年12月15日より開催しました。
※ハッカソン…シビックテック等がオープンデータを活用し、課題の解決に向けたデジタルサービスの提案・開発を行う大会。hack(ハック)+marathon(マラソン)からの造語
・ 東京都のオープンデータを活用したサービス開発を目指す個人・団体を対象に2021年11月5日よりサービス案の募集を開始し、68件の提案(計186名)がありました。
・ ハッカソン参加者の中でチームビルディングを行い、結果41チームがFirst Stageでサービス案を発表し、以下の5チームが優秀作品に選出されました。 (First Stage参加者一覧はこちら)
・ Final Stage(2022年1月28日)では、First Stage(2022年1月15日)で優秀作品に選出された5者が最終プレゼンを行いました。
そのうち、ToDCSのサービス案”PECO navi TOKYO”が最優秀作品に選ばれ、都知事杯を贈呈しました。
・ また、年度末には、First Stage(プレゼン大会)で優秀作品に選定された5者によるサービス発表会(Demo Day)を開催しました。
〇 第3回オープンデータ・ラウンドテーブルの実施(テーマ:防災分野)
・ オープンデータの活用を希望する民間企業等からのニーズを東京都が直接聴取することで、都をはじめとする行政のオープンデータ化の取組を促進していくとともに、民間サービスの創出につなげていくことを目的としてオープンデータ・ラウンドテーブルを実施しています。
・ 3月18日の第3回ラウンドテーブルは防災分野をテーマに開催し、「浸水予想区域図」「避難所・避難場所」「一時滞在施設」「多摩地域の点群データ」等のオープンデータに関する提案、要望をいただきました。
→ 災害リスク評価や発災シミュレーション等を可能とする防災・減災プラットフォームにおいて、避難所⽴地などの検討をするために、浸水予想区域図を要望
→被災状況や避難状況を地図上で統合・分析するプラットフォームにおいて、エレベーターの有無など避難所の設備に関する情報等も重ね合わせた最適な避難誘導を実現するために、避難所・避難場所の属性情報を要望
→災害発生時の行動支援を行うシステムにおいて、施設の受入状況等の情報発信に役立てるために、一時滞在施設情報を要望
→災害時の被災状況を把握するためのドローン活用に向け、ドローンの安全な飛行ルートを検討するため、多摩地域の点群データを要望
これを受けて、 データを保有する所管局より、オープンデータ化に努めていくことや、現在公開している一部のオープンデータについて機械判読性を高めるなど、より使いやすくするよう検討していくと回答しました。
〇オープンデータカタログサイトのページビューが増加
・ 都知事杯オープンデータ・ハッカソンやオープンデータ・ラウンドテーブルの実施などにより、オープンデータカタログサイトのページビュー数は、2020(令和2)年10月からの3か月間平均の約200PV/日から、2022(令和4)年1月から3月の3か月間平均で約600PV/日に増加しました。
今後の取組(2022年4~6月)
〇 都知事杯オープンデータ・ハッカソン
・ 3月のDemo Dayで公開した新サービスについて、サービスリリース後の広報支援を行います。
・2022年度の都知事杯オープンデータ・ハッカソンのプログラム内容の企画等、実施に向けた準備を進めます。
〇オープンデータ・ラウンドテーブルのデータ公開
・ 第3回オープンデータ・ラウンドテーブルで提案のあったデータのうち、 「浸水予想区域図」「避難所・避難場所」「一時滞在施設」 を先行して公表します。