進捗状況(2024年10~12月):スマート農林水産業プロジェクト【産業労働局】


捗状況 (2024年10月~12月)

「アグリビジネス創出フェア2024」に出展

(取組状況)

 令和6年11月26日~28日に東京ビッグサイトで開催された「アグリビジネス創出フェア2024」に出展しました。東京都農林総合研究センターと民間企業等との共同研究により開発を行っている、直売所をリアルタイムで見られるアプリ「見えベジ」の展開、農業体験農園のモニタリングシステム、遠隔農作業支援、農作業スケジュール管理アプリ「AGRIHUB(アグリハブ)」を活用した農作業スケジュール管理や、現在開発中の害虫発生マップの状況等を展示しました。
 本展示会を通じて多数の方々に東京型スマート農業の重要性をお伝えすることができました。

東京都農林総合研究センターの展示ブースの様子
東京都農林総合研究センターの展示ブースの様子
東京都農林総合研究センターの展示ブースの様子
東京都農林総合研究センターの展示ブースの様子

林業の生産性を向上 

(取組状況)
 林業の現場に先進技術を活用した林業機械を導入しています。
 急傾斜地、山間部、林床等作業環境への適応に優れたスイス製の4輪多関節型作業機械です。
油圧駆動の脚は独立制御が可能で、複雑な地形でも安定した姿勢を確保して安全に作業が進められ、アームの先端にハーベスタヘッドを装着することで、立木の伐倒、枝払い、玉切りの各作業と玉切りした材の集積作業を一貫して行うことができます。また、材の直径、長さ、材積の情報の取得等について、実証調査を開始しました。

四輪多関節型作業機械
伐採現場で稼働中の4輪多関節型作業機械

4輪多関節型機械は高い機動力が評価されて、災害現場での支援活動に利用されています。

内水面養殖業への先進技術の導入

(取組状況)
 内水面養殖業は、養魚飼料の高騰や従事者の高齢化・後継者不足等により、厳しい経営となっており、コスト削減と作業の軽減が求められています。このため、奥多摩さかな養殖センターにスマート機器を試験導入し、その効果を検証したうえで、有望な機器について都内養殖業者への技術移転を行い、経営の安定化を図ります。
 2024年度は、AI搭載型自動給餌機の実証実験と飼育環境コントロールシステム等の設置に向けた設計を開始しました。AI搭載型自動給餌機は実証実験中に問題が見つかり、実証実験を中断、原因究明を行いました。飼育環境コントロールシステム等については、調査及び設計を終了しました。

(イメージ)

AI搭載型自動給餌機の導入

先進技術を活用した東京型スマート農業の研究

【目標】累計11研究成果の発表(2025)

(今後の予定)
課題化した研究開発を進め、成果を順次発表していきます。
・都内生産者の情報共有基盤の整備(病害虫発生状況等)
・庭先直売所経営管理システムによるマーケティング手法の構築 等

また、スマート農業の技術の現地実装を進めていくために、生産上の課題に応じたオープンラボを生産現場に開設し、現場での課題解決を進めていきます。

林業の生産性を向上

【目標】最先端林業機械等を累計6台導入(2025)

(今後の予定)
導入した機械による実証を進めるとともに、新たに林業機械を選定し、現場での活用を進めていきます。

内水面養殖業への先進技術の導入

【目標】検証試験、成果発表

(今後の予定)
AI搭載型自動給餌機については、問題解消のための工事及びプログラムの修正を実施します。飼育環境コントロールシステム等については、令和7年度の機器等設置に向け調整を行います。