都は、データを社会全体で活用するべく、民間ニーズを踏まえて行政が保有するデータを積極的に公開し、シビックテックや企業等がオープンデータ等を活用して新たなサービスを創出していく、官民協働スタイルの構築を目指しています。
その構築に向けた取組として、 2022年7月~9月は、都知事杯オープンデータ・ハッカソン2022のプロトタイプ作成やFirst Stageを実施しました。その他、オープンデータカタログサイトの活用促進に向け、第4回オープンデータ・ラウンドテーブル等に取り組みました。
10月~12月は、 都知事杯オープンデータ・ハッカソンのFinal Stageの開催等を予定しています。
進捗状況(2022年7~9月)
①都知事杯オープンデータ・ハッカソン2022の開催
・ 都のオープンデータを活用した行政課題の解決に向けたデジタルサービスの開発を行う「都知事杯オープンデータ・ハッカソン2022」の参加者を2022(令和4)年6月1日から8月5日まで募集しました。
・今年度は募集期間中に、行政課題について東京都職員が語るパネルディスカッションや、エンジニアによるアプリ作成講座などの「募集イベント」を初めて開催いたしました。
・ 7月6日に実施した第2回の募集イベントでは、本ハッカソンのテーマである「行政課題」について理解を深めるために、実際に都庁で働く職員によるパネルディスカッションを行いました。「都庁の仕事ではどのような課題があるのか」「行政課題とはそもそも何なのか」など、様々なテーマについて具体的事例を交えながら議論しました。
・これら募集イベント等を通して、ハッカソンの理解も広がり、今年度のハッカソン応募者は、昨年度と比べて2倍以上の423名になりました。
・ハッカソンプログラム初日の「キックオフイベント」では、宮坂学東京都副知事をはじめとした登壇者が、昨年度の都知事杯オープンデータ・ハッカソンの振り返りや今年度アップデートしたポイントを解説し、オープンデータを活用した「サービス実装」を目指す必要性などについてパネルディスカッションを実施しました。
・ハッカソンプログラム2日目以降は、行政課題やオープンデータ・シビックテックへの理解を深めるため、様々な講義を実施。また、サービス案検討へ向けグループワークを行い、必要に応じてチームビルディングも行いました。
・6日間のハッカソンプログラムを経て、合計で63チームのサービス案がまとまりました。9月18日には、63のサービス案から優秀10作品を選定するFirst Stage(プレゼン大会)を開催しました。
・環境や防災、観光など、様々な行政分野から多彩なサービス案のプレゼンテーションがありました。これらの中から選ばれた優秀10作品が、10月12日(水)のFinal Stageに出場しました。
・今年度のFinal Stageでは、一般視聴者の投票により決まる「オーディエンス賞」も新設されました!
※都知事杯オープンデータ・ハッカソン2022についての詳細はHPもご覧ください(コチラ)
② オープンデータカタログサイトにおけるデータ公開の推進
・都では、データ活用を希望する民間企業等からのニーズを東京都が直接聴取することで、都をはじめとする行政のオープンデータ化の取組を促進していくとともに、民間サービスの創出につなげることを目的とし、「オープンデータ・ラウンドテーブル」の取組を進めています。
・8月4日に、第4回オープンデータ・ラウンドテーブルを実施しました。
・民間企業等からの提案として、ファーストメディア株式会社 代表取締役社長 山崎 佳一氏、株式会社JX通信社 公共戦略部長 藤井 大輔 氏、文化財デジタルツインプロジェクト 野口 敦 氏の3名から、オープンデータ化に関するご要望をいただきました。
→避難所の災害時危険度判定の高度化のために、高潮浸水想定区域のオープンデータ化を要望
→首都直下地震等の発生時に、リアルタイムの状況把握により円滑な災害対応を可能とするため、緊急輸送道路のデータセットを要望
→文化財の正確な位置情報と地図情報等の紐づけによる教育・観光コンテンツ等への利活用に向けて、史跡関連データの一体的なオープンデータ化を要望
・いただいたご要望をもとに、オープンデータ化を推進していきます。
・また、オープンデータカタログサイトのページビュー数は、積極的なPRやサイトを使いやすく改修したことなどにより、2020(令和2)年10月~12月の約200PV/日(平均)から、2022(令和4)年7月~9月は約800PV/日(平均)へと増加しました。
今後の取組(2022年10~12月)
① 都知事杯オープンデータ・ハッカソン2022
・ 10月12日(水)にFinal Stageを開催しました。Final Stageの模様等については、ホームページ(コチラ)をご覧ください。
②オープンデータカタログサイトの活用推進
・今年度、オープンデータの利活用を更に推進するため、オープンデータをAPI形式※で公開していきます。それにより、オープンデータ利用者がサービスソフトを開発する際にデータの取込みが容易になります。引き続き、そのデータ整備に向けた準備等を進めていきます。
※API形式…「WEBサイト上のデータ」と「利用者が開発するアプリケーション」を効率的な方法でつなぐインターフェ-ス形式
・また、マップ表示を容易にできるよう、位置情報のあるデータに緯度経度情報を付与したデータの整備を進めます。そのためのツールの導入等を進めていきます。
※東京都オープンデータカタログサイトはコチラ