進捗状況(2024年10~12月):オープンイノベーション実践プロジェクト

プロジェクトのイメージ

本プロジェクトでは、協働に取り組むフィールドの大幅な拡大、先進的・効果的な民のソリューションの展開、デジタル技術を活用した市民や企業の参加の場の創出等を通じて、都政のあらゆる分野でオープンイノベーションを実践していきます。

スタートアップ戦略「Global Innovation with STARTUPS」の更なる推進に向けて、都庁内で局横断的に編成されたワンチーム“Team Tokyo Innovation”が、スタートアップと共に社会の変革と成長を生み出すための取組を展開しています。

進捗状況(2024年10~12月)

(1) スタートアップ戦略の推進

"Team Tokyo Innovation"のロゴ

スタートアップとの協働を進めるためには、スタートアップの成長や活動を支援し、スタートアップとの交流機会を創出していくことが重要です。

東京からイノベーションを巻き起こすことを目指し、国内外からスタートアップやその支援者が集い、交流する一大拠点「Tokyo Innovation Base」(以下、「TIB」)は2023年11月のプレオープンから1周年を迎えました。
2024年11月25日から12月1日の期間を「TIB 1st Anniversary WEEK」と位置付け、これまでの“NODE”(結節点)としての活動の到達点を表すイベントを連続して開催しました。

■TIB Open Innovation Day(11月25日開催)

スタートアップとのイノベーションを目指し、大企業等の担当同士が協業事例を共有するイベント

協業事例の紹介
イベントでは企業とスタートアップの協業事例を紹介
ネットワーキングの模様
参加者によるネットワーキングを開催

■ WE AT Challenge 2024(11月27日開催)

「Well Being」の実現に資するアイデアや技術を持つスタートアップ等が競うピッチコンテスト

オープニングキーノート
副知事によるオープニングキーノート
ピッチ優勝者を表彰
各トラックのピッチ優勝者を表彰

■ ALL JAPAN ECOSYSTEM MEETUP 2024(11月28日開催)

スタートアップ施策に携わる国と全国自治体が集うネットワーク・イベント

オープニング
宮坂副知事によるオープニング
集合写真
47都道府県から関係者が参加(オンライン参加を含む)

■ Startup Ecosystem Summit 2024(11月29日開催)

VC やアクセラレーター、企業などスタートアップ支援に関わるプレイヤーが一堂に会すイベント

オープニング
宮坂副知事によるオープニング
 
 
トークセッションの様子
スタートアップエコシステムの成長をテーマにしたトークセッション
小池知事によるメッセージ
小池知事によるTIBプレオープンから1年間の振り返りや日本のスタートアップエコシステムについてのメッセージ等
スタートアップ×東京都セッション
挑戦する女性たちが変革に向けて語り合うスタートアップ×東京都セッション

■TIB JAM IDEA FLASH Session “AI” (11月30日開催)

AI をテーマに、学生がビジネスアイデアを創出し、新たな仲間を見つけるワークショップ

”AI”をテーマとしたセッション
学生や経営者がパネラーとなり、”AI”をテーマとしたセッションを実施
アイディア創造ワーク
学生による『アイディア創造ワーク』に22チームがエントリー

■ TOKYO STARTUP GATEWAY2024 THE FINAL(12月1日開催)

若手起業家を対象とした都内最大規模のビジネスプランコンテストの決勝大会

ファイナリストによる決勝大会
TOKYO STARTUP GATEWAYのファイナリスト10名による決勝大会
受賞者が登壇
応募者3,317人から選ばれた受賞者を発表(詳細はコチラ

TIB CATAPULTは TIBを起点にグローバルに成長するスタートアップを生み出すための取組です。
本事業に参画する「イノベーションクラスター」を採択し、各クラスターの紹介やネットワーキングを目的としたキックオフイベントを開催しました。

オープニング
オープニングで、東京都からTIB CATAPULTの目標を語りました
クラスターの事業概要説明
6つのクラスターが各々の事業概要および構成企業を説明しました
集合写真
クラスターのメンバーによる集合写真
ネットワーキング
ネットワーキングでは、事業領域を超えた交流が行われました

都は、トップクラスの経営者や先輩起業家等にご協力いただき、将来有望なスタートアップに個別メンタリングの機会をTIBで提供する「TIBプレミアムメンタリング」を開始しました。

キックオフセッション
1人目のメンター、元台湾デジタル発展相のオードリー・タン氏によるキックオフセッション
個別メンタリング
オードリー・タン氏によるスタートアップへの個別メンタリング

TIBの来場者が10万人を突破いたしました。今後もさらなる進化を遂げてまいります!

10万人突破

都は、入札によることなく製品等の調達が可能となる政策目的随意契約制度を活用し、全国の自治体と共に、スタートアップの製品等の公共調達促進を図ることを目的として「東京都ファーストカスタマー・アライアンス|Tokyo Firstcustomer Alliance」を開始しました。
本事業に賛同する全国の自治体とともに、スタートアップの情報を共有・カタログ化し、他団体で活用可能な仕組みを構築、行政がスタートアップのファーストカスタマーとなることで、その成長を後押ししてまいります。

事業スキーム
             事業スキーム図
公共調達サポート窓口」まで、お気軽にご相談ください
スタートアップの皆様からの公共調達に関する各種相談を受け付けており、「スタートアップによる事業提案制度」や、「優れた技術・製品等を有するスタートアップに係る等級によらない入札参加制度」、「都の入札参加資格登録に関する相談・支援」など、多様なファーストカスタマーの取組をご案内しています。

(2) 現場対話型スタートアップ協働プロジェクト

"現場対話型スタートアップ協働プロジェクト"のロゴ

都政現場が抱える多種多様な課題について、優れた技術を有するスタートアップと現場をマッチングして協働プロジェクトを組成し、対話を重ねながら解決を図っていく取組を行っています。

本四半期では、第1期及び第2期の合計19プロジェクトについて、現場職員とともに協働するスタートアップを採択し、取組を開始しました。

事業イメージ

(3) キングサーモンプロジェクト

"キングサーモンプロジェクト"のロゴ

スタートアップのプロダクトやサービスの都政現場等での実証からグローバル市場へ向けたサポートまで、スタートアップが大きく成長するための支援を行っています。

この度、第5期先行導入プロジェクトの第1弾および第2弾となるスタートアップを合わせて3社採択しました。

事業イメージ

(4) UPGRADE with TOKYOピッチイベント

"UPGRADE with TOKYO"のロゴ

都政課題の解決に向けて、これまでにない製品・サービスを提供するスタートアップによるピッチイベントを開催し、スタートアップが行政機関、VCや企業等と交流する場を創出することにより、課題の解決とスタートアップの成⾧を後押ししています。

第40回(10月22日)
テーマ:「外国籍の児童・生徒の想いに寄り添った言語サポート」(詳細:note
優勝社: RAKUVISA株式会社
提案内容:「AIで⾒える化!日本語講師・学校教師・外国人児が連携する学習サポートプラットフォーム」

第41回(11月5日)
テーマ:「xR技術等を活用した消防活動訓練の充実」(詳細:note
優勝社: 株式会社 マンカインドゲームズ
提案内容:「ゲーミフィケーションで習熟度向上!「消火訓練 VR」のご提案」

第42回(11月19日)
テーマ:『デジタルを活用した「伝わる市政・市民の気軽な意見発信」の実現』(詳細:note
優勝社: 株式会社 Liquitous
提案内容:「より幅広い市民参画を実現する基盤として。市民参加型合意形成プラットフォームのご提案」

第43回(12月2日)
テーマ:「電力使用量の見える化を通じた継続的な省エネ行動の促進」(詳細:note
優勝社: Nature株式会社
提案内容:「電力見える化および省エネ型スマートリモコンによる行動促進プログラムのご提案」

第44回(12月16日)
テーマ:「パラスポーツ競技団体、企業等をつなぐマッチングプラットフォーム」(詳細:note
優勝社:ICHI COMMONS株式会社
提案内容:『「ヒト・モノ・カネ・情報というリソースの偏在を解消し、誰もがパラスポーツ活性化の主役になれる仕組みをつくる」オンラインプラットフォーム』

第45回(12月23日)
テーマ:「南大沢地区における新たなスマートモビリティの導入」(詳細:note
優勝社:LOMBY株式会社
提案内容:「超高齢社会を活性化するロボット移動網の構築」

※ イベントの様子は、UPGRADE with TOKYOのホームページからご覧いただけます。

これまでのピッチイベントで優勝したスタートアップが都や区市町村と協定を締結し、提案した製品・サービスを活用して協働プロジェクトを実現しています。

2024年10~12月に実現した協働プロジェクト:1件

今後の取組(2025年1~3月)

(1) スタートアップ戦略の推進

  • スタートアップ戦略「Global Innovation with STARTUPS」の更なる推進を図るため、TIBにおけるスタートアップ支援を通じたイノベーション創出の実践や、ファーストカスタマー・アライアンスなどの官民協働の取組を進めていきます。
スタートアップ戦略の推進に関する情報は、スタートアップ・国際金融都市戦略室のホームページで随時発信していきますので、ぜひご注目ください。

(2) 現場対話型スタートアップ協働促進プロジェクト

  • 課題解決に向けて都政現場での実証プロジェクトを実施し、成果報告会を通じて、協働成果を効果的に発信して広く共有し、横展開していきます。
現場対話型スタートアップ協働促進プロジェクトに関する情報は、ホームページで随時発信していきますので、ぜひご注目ください。

(3) キングサーモンプロジェクト

キングサーモンプロジェクトに関する情報は、ホームページで随時発信していきますので、ぜひご注目ください。

(4) UPGRADE with TOKYO ピッチイベント

多様な行政課題の解決に向けて、ピッチイベントを開催していきます。

第46回 ピッチイベント 2025年1月9日開催
テーマ:「デジタル技術等を活用した次世代の福祉人材の確保」

2024年度成果報告会 2025年1月22日開催
主な内容:UPGRADE with TOKYO 2024年度の成果報告、過年度受賞企業によるショートピッチ他

イベントの模様は東京都産業労働局チャンネル(YouTube)でライブ配信いたします。
是非、ご覧ください。(過去に実施したイベントの様子も公開しています)

ピッチイベントについては、開催が決まり次第、UPGRADE with TOKYOのホームページに応募方法や観覧方法など詳細を掲載しますので、ぜひご注目ください。(過去に実施したイベントの様子も公開しています)

GovTech東京”と都が協働し、オール東京でDX推進を加速していきます。

“GovTech東京”のビジョン

進捗状況(2024年10~12月)

● 東京都とGovTech東京が協働し、保育園探しから入園までの手続がオンラインで完結する保活ワンストップシステムを構築し、板橋区、足立区、調布市の都内3自治体の126の保育施設を対象にサービスを開始しました(10月31日)。全国での活用を見据えた取組として実施していきます。

プロジェクトについては、こちらからご覧ください。

保活ワンストップシステム

● 東京都とGovTech東京は、国と連携のうえ、都内区市町村と東京都の子育て支援に関する約7260制度を一覧化した「東京都版子育て支援制度レジストリ」を、東京都オープンデータカタログサイトで公開しました(11月28日)。
本レジストリは、利用者に応じた子育てに必要な情報を先回りで届ける仕組みの構築を目的とし、自治体や民間事業者等の皆さまのご協力を得て、より効果的なデータ活用を目指しています。

掲載場所
東京デジタル2030ビジョン(こどもDX)子育て支援制度レジストリ|東京都オープンデータカタログサイト

プッシュ型子育てサービス
利用例:プッシュ型子育てサービス

●国、区市町村、子育てのDXを推進する団体が参画する「東京こどもDX 2025 つながる子育て推進会議」の第3回会議が開催され 、『こどもDXプロジェクト』発足から1年を踏まえて、 各プロジェクトの取組状況と成果を報告しました(12月17日)。(詳細はこちら

現在、GovTech東京では、東京都デジタルサービス局と連携し、東京都各局や区市町村全体で利用可能な生成AIプラットフォームを、オープンソースソフトウェアを利用して内製で整備・構築を進めており、本取組を東京都AI戦略会議で発表しました。

具体的には、GovTech東京が、生成AIを活用したアプリケーションを簡単に作れる共通の基盤(プラットフォーム)をクラウド上に準備します。このプラットフォームを使えば、行政職員が自分たちの業務に必要なAIの機能を、専門的な知識がなくても開発できるようになります。この取組みにより、東京都の行政組織での生成AIの利用を飛躍的に加速させていきます。

今後の取組(2025年1~3月)

「情報技術で行政の今を変える、首都の未来を変える」をビジョンに掲げ、9つの事業(東京デジタル2030ビジョンの推進、官民共創及び研究・事業開発、東京都各局・政策連携団体のDX推進、区市町村のDX推進、共同調達・共同開発の推進/共同利用サービスの運営、デジタル共通基盤の企画・開発等、データ利活用の推進、デジタル人材の育成・確保、組織基盤の強化)を実施していきます。

シビックテックとの共創により地域課題の解決策を生み出し、実装につなげていきます。
また、事業を企画する段階から都民に参画してもらい、より良い政策づくり・サービスづくりを行うため、デジタルを活用した都民との双方向コミュニケーションを進めます。

進捗状況(2024年10~12月)

(1) 都知事杯オープンデータ・ハッカソン2024

都知事杯オープンデータ・ハッカソンロゴ

東京都オープンデータカタログサイトに掲載されているオープンデータを活用し、官民協働で行政課題の解決に向けたデジタルサービスを企画・開発するイベントです。

106の応募があったFirst Stage(一次審査)を通過したファイナリスト24チームから受賞者を決定するFinal Stage(最終審査・表彰式)が開催され、都知事杯(最優秀賞)には、HITSの「リアルタイム高解像度 熱中症リスクダッシュボード」が選ばれました。本作品はオーディエンス賞(一般視聴者賞)も同時受賞しました。

Final Stage集合写真

(2) デジタルを活用した双方向コミュニケーション

西新宿スマートシティ協議会を共同で運営している新宿副都心エリア環境改善委員会では、自動運転タクシーの実装に向け、実証実験を実施しています。

これまでは決められたルートを走行していましたが、2024年度は、西新宿の生活者の皆様から乗降場所の候補地を募集・投票いただき、乗車する方が当日、複数の降車場所を自由に選んで移動できる取組を実施しました。

西新宿の生活者の皆様の投票結果をもとに人気の高かった乗降場所で、11月から自動運転タクシーが西新宿の街を定期運行しています(新宿駅西口を出発地点とし、複数地点から降車位置を選択することができます)。

西新宿スマートシティコミュニティLINEから、無料で乗車予約ができます。 詳細はこちら

イメージ

学生を対象にデジタルの力を活用して社会課題の解決に取り組む人材を育成するため、西新宿をフィールドとした「デジタル社会人材育成プログラム」を開催しています。
(詳細はコチラをご覧ください)

デジタル社会人育成プログラムのロゴ

<アイディアコンテスト>

デジタルを活用した企画を考え、アプリケーションのプロトタイプを製作し、アイディアを形にする一連のプロセスを経験できるコンテストを開催し、11月に一次審査を実施しました。

アイディアコンテストの様子

今後の取組(2025年1~3月)

(1) 都知事杯オープンデータ・ハッカソン2024

Final Stage進出者のうちサービスの社会実装を目指す18チームに対して、サービスの実装に向けた支援(プログラムの構築、使い勝手の良いデザインや機能のアドバイス等)を、年度末まで実施するとともに、2025年3月には成果報告会(Demo Day)を開催する予定です。

(2) デジタルを活用した双方向コミュニケーション

自動運転タクシーの実装に向け、3月まで定期的な運行を実施します。

2月に開催される「デジタル社会人材育成プログラム」アイディアコンテスト二次審査で、一次審査を通過した5グループによる”作成したプロトタイプのプレゼンテーション”を行い、最優秀賞を決定します。