このプロジェクトでは、「スマート東京」の実現に向けて、都内全域をフィールドに、2026年度までに180件以上のスマートサービス*をスタートアップによってスピーディに実装していくことを目指しています。
*スマートサービス：デジタル等の力を活用した都民のQOL向上に資するサービス
東京都は、この目標を達成するために、スタートアップによるスマートサービスの実装を支援する「スマートサービス実装促進事業者」（以下、「実装促進事業者」とお呼びします。）と連携しながら、都内各エリアでのスマートサービスの実装を進め、スマートシティの取組を加速化していきます。
進捗状況（2024年度）
スマートサービスの実装が着実に進んでいます！
先述のとおり、9者の実装促進事業者と東京都が協働し、スタートアップ等による都内各エリアへのスマートサービスの実装を進めており、2025年３月までに110件を越えるスマートサービスが実装されました。
ここでは、実装に至ったスマートサービスの一部を紹介いたします。
TIS株式会社
- 株式会社Liquitous 市民参加型合意形成プラットフォーム「Liqlid」（都内自治体）
行政からの情報提供、市民による意見表明、市民と行政の施策案等の共創、市民の市政への参画・協働が一気通貫で実現されることで、政策形成プロセスの透明化を図ることができます。
Plug and Play Japan株式会社
- 株式会社プラプラ デフォルメ配信で賑わいを伝える「アニマド」（都内イノベーション拠点）
アニメ加工した動画により、エリアの混雑状況をリアルタイムで伝えるサービス。混雑状況をグラフやテキストだけでなく、イラスト画像で視覚的に見ることができることから、 拠点の賑わいがリアルタイムで把握可能となり、施設の運営に貢献。
株式会社ボーンレックス
- 株式会社エニキャリ ラストマイル配送管理システム「ADMS」（物流DXを手掛ける都内企業）
物流業界では、EC需要の増加に反してドライバー人員数が減少している「物流2024年問題」が課題視されている中、物流DXによる独自の配送管理システムを実装しました。運行管理者、荷受人・荷主、配達員に対し、効率的かつ自動化された配送プロセスを共有し、ラストマイル配送の最適化に寄与します。
株式会社unerry
- リデル株式会社 データに基づくインフルエンサーマーケティング（都内自治体）
来街者のオーバーツーリズム問題に対して、混雑分散・マナー啓発を促すインフルエンサーマーケティングを実装しました。インフルエンサーが代替ルートなどをSNSへ投稿・拡散することで、混んでいるエリアの混雑緩和と、空いているエリアへの送客を実現しました。
CIC Toranomon合同会社
- 株式会社Simplee 訪日観光客向けの多言語託児サービス（都内沿線エリア）
訪日外国人3500万人のうち、約40%がファミリー層であるものの、都内では海外では当たり前の託児サービスが不足している状況があります。そこで、多言語で対応が可能かつ日本の文化が体験できるようなプログラムを用意した託児サービスを実装しました。保護者が気兼ねなく子どもを預けることができる環境づくりに寄与します。
株式会社デジタルガレージ
- 株式会社ジオクリエイツ バーチャル避難訓練（都内企業）
24時間365日、いつからでもどこからでも避難訓練ができる、360度画像とVRを活用したバーチャル空間を実装しました。実施日時が決まっているオフラインの避難訓練に比べて、参加しやすくなり、また、夜間などの時間帯の避難訓練も実施できることにより、有事の際の安全・迅速な避難に寄与します。
株式会社eiicon
- 株式会社ぐるり 周遊歴史観光アプリ（都内自治体）
歴史コンテンツに特化した位置情報型音声ガイドを実装しました。来訪者はその場にあるQRコードをスキャンするだけで江戸の歴史を楽しみながら理解することができ、地域としても回遊性が向上することが期待されます。
大日本印刷株式会社
- monoAI technology 株式会社 メタバース中等部（都内教育関連企業）
対面での学校生活が難しい生徒でも、学習の継続や他者との交流を可能にし、どこにいても学び続けられるメタバース環境を構築しました。誰もが操作しやすい空間内で、オンライン授業やメタバースを活用したワークショップなどを行い、どこにいても安定した教育機会が受けられる環境をづくりに寄与します。
ReGACY Innovation Group株式会社
- 株式会社Ashirase、Nuevos Sistemas Tecnologicos S.L. dba NaviLens 視覚障害者を対象とするシームレスな移動支援（都内商業施設）
商業施設までの屋外移動を、靴に装着して振動で道案内をするデバイス「あしらせ」で支援し、商業施設内での屋内移動を、フォーカス不要・長距離から読み取れるQRコード「ナビレンスコード」で支援する、屋内外のシームレスな移動サポートを実装しました。移動の支援にとどまらず、視覚に障害のある方に買い物を日常的に楽しんでいただくことができる環境づくりに寄与します。
今後の取組（2025年度）
- 引き続き、実装促進事業者と連携し、都内各エリアへのスマートサービスの実装に向けて取組を進めます。
※事業の詳細や今後の取組については、本事業のホームページでも随時情報を発信してまいりますので、ぜひご覧ください。