予測困難で複雑化・多様化する社会において、革新的な行政サービスを生み出すためには、組織が職員一人ひとりの仕事や働き方への想いを受け止めるとともに、失敗を恐れずチャレンジすることを奨励することで、やりがいと意欲を高めることが必要です。
”組織・人材マネジメント変革プロジェクト” として、以下の6項目に取り組むことにより、この好循環を生み出すことで、都庁を社会環境の変化にアジャイルに対応し、政策のイノベーションを生み出す組織へと進化させ、都政のQOS・都民のQOL向上に結び付けていきます。
※このページでは01~03の「新しい組織・人材マネジメントに向けた3つのポリシー」について報告しています。
04~06の「組織マネジメントの変革」については、別ページで報告しております(目次をクリックしていただくと当該ページにリンクいたします。)
<新しい組織・人材マネジメントに向けた3つのポリシー >
01.様々な主体との交流や協働を推進し、人材に徹底的に投資する
02.若手の発想、アイデア、行動力を生かし、ベテランの知識・経験との相乗効果を生み出す
03.柔軟で多様な働き方を実現し、女性をはじめとする全ての職員が輝ける環境を創る
<組織マネジメントの変革>
04.デジタルガバメント構築に向けDX推進体制を強化
05.「未来の東京」戦略を支える組織体制を構築
06.政策連携団体との協働により未来の東京を創り上げる
4月~6月は、デジタル人材の育成、海外等の先進事例調査、区市町村との連携を一体的に進め、東京全体のQOS向上実現につなげていくため、東京デジタルアカデミーを新設しました。また、臨時的任用職員制度の導入や、場所を問わない柔軟な働き方を推進するための民間シェアオフィスの活用開始などの、新たな取組も実施しました 。
7月~9月は、 デジタルサービス局のノウハウや好事例を庁内へ横展開する取り組みや、「行動規範10か条」の浸透に向けた全庁的な広報展開、テレワークに関する職員の満足度調査、民間シェアオフィスの活用状況や満足度に関するアンケート調査などにも取り組んでいきます。
1.様々な主体との交流や協働を推進し、人材に徹底的に投資する
1-1.未来の東京を支える有為・多様な人材を確保・育成
進捗状況(2022年4~6月)
◆ 多様な主体との相互交流の推進
☞新たな人事交流に関する方針の策定に向けて、今後の具体的な取組や派遣予定職員数等について関係部署との調整を進めました。
☞民間企業や海外など、新たな交流先の開拓・拡大に向けて関係部署との調整を進めました。
◆ グローバルマインドの醸成
☞海外との交流活性化や都庁の国際競争力の強化に向け、国際競争力強化プロジェクトにより13名が調査を実施しました。また、実践的な英語力を身に付けるための体験型グローバル研修を新たに導入し、2回実施しました。
☞グローバル人材の育成や組織的ネットワークの構築等を目的に、海外の大学院等に新たに3名の職員を派遣しました。
☞今後の海外派遣機会の拡充に向け、派遣期間や対象職層等の検討を進めています。
◆ 有為な人材確保のための柔軟な採用手法の確立
☞募集、面接日調整、面接などの手続をWEB上で実施できる採用管理システムを、2022(令和4)年度に各局で利用できるように準備を行いました。
☞臨時的任用職員制度を導入するとともに、各局が安定的に制度を活用できるよう、制度周知や広報などを実施しました。
今後の取組(2022年7~9月)
◆ 多様な主体との相互交流の推進
☞新たな人事交流に関する方針の策定に向けて、目指す2040年代の姿からのバックキャストの視点や環境変化へのアジャイルな対応といった構造改革の視点を取り入れるなど、目標とする人事交流の姿の明確化により、更に実効性を高めた計画を策定していきます。
☞スタートアップをはじめとした民間企業や海外都市などの新規交流先の開拓を進めるとともに、派遣終了後の職員の配置・育成についても各局と連携して検討を行っていきます。
◆ グローバルマインドの醸成
☞海外との交流活性化や都庁の国際競争力の強化に向け、引き続き国際競争力強化プロジェクトによる調査や体験型グローバル研修を実施していきます。
☞第2四半期以降に海外の大学院に派遣を予定している職員について、大学等との調整や派遣に向けた準備を進めていきます。
☞今後の海外派遣機会の拡充に向け、派遣先やプログラムの選定を進めていきます。
◆ 有為な人材確保のための柔軟な採用手法の確立
☞募集、面接日調整、面接などの手続をWEB上で実施できる採用管理システムを、2022(令和4)年度に各局で利用できるよう担当者向けの説明会を行います。
☞臨時的任用職員の候補者を確保するため、人材バンクへの登録募集の呼び掛けに取り組んでいきます。
1-2. 新たな価値を創出し続けるデジタル人材の確保・育成
2022年2月4日、デジタル人材の確保・育成の取組みについて、基本的な考え方や今後の取組みの方向を「東京都デジタル人材確保・育成基本方針」として新たに策定・公表しました。
本基本方針を踏まえ、デジタル人材の確保に向けた具体的な取組みを充実させていきます。
進捗状況(2022年4~6月)
◆デジタル人材の確保と活用
☞デジタルシフト推進担当課長8名及びICT職を2022年4月1日付採用しました。
☞週1-2回勤務で働くことのできるデジタルシフト推進専門員を、2022年6月1日付で3名採用しました。
☞DX推進のさらなる加速化に向けた体制強化のため、デジタルシフト推進担当課長について、2022年10月1日及び11月1日の採用に向けて、「デジタルサービス局ホームページ」や「民間の転職サイト」を通じて、募集を開始しました。
☞ICT職人材プールを設け、高度な専門性を有するデジタルシフト推進担当課長等とICT職がチームで対応する等、庁内各局等への技術的支援を柔軟かつ機動的に実施する体制を整えました。
◆デジタル人材の育成
☞デジタル人材の育成にかかる取組については、【4-2.東京デジタルアカデミーの展開】の中で記載しています。こちらからご覧ください。
今後の取組(2022年7~9月)
◆デジタル人材の確保と活用
☞デジタルシフト推進担当課長について、2022年10月1日及び11月1日付の採用に向けて、採用活動を実施します。
☞就職を控えた学生等に対して都庁インターンシップ及び都庁ICT職1day仕事体験を通じてICT職の広報や応募への動機づけにつながる活動を実施し、デジタル技術を活用して都政の課題解決を行う業務を実体験してもらうことで、都庁でDX推進に携わることの意義や魅力を伝えていきます。
☞引き続き、案件ごとにアサインされたデジタルシフト推進担当課長やデジタルシフト推進専門員の高度なデジタルの専門スキルを活用しながら、ICT職とチームで対応する等、庁内各局等への技術的支援を柔軟かつ機動的に実施していきます。
◆デジタル人材の育成
☞デジタル人材の育成にかかる取組については、【4-2.東京デジタルアカデミーの展開】の中で記載しています。こちらからご覧ください。
2.若手の発想、アイデア、行動力を生かし、ベテランの知識・経験との相乗効果を生み出す
若手の発想と職員間の双方向コミュニケーションにより改革を推進
未来型オフィスの導入における、実際にオフィスを使う職員のチームによるワークショップの開催などをはじめ、構造改革を推進する中で職員の主体的な取組を促進していきます。併せて優れた取組をnoteや#シン・トセイ ポータルで発信・共有することで、都政全体のムーブメントにつなげていきます。
また、デジタル提案箱など、デジタルツールを活用して職員同士の双方向コミュニケーションを進めるとともに、職員の提案を業務改善や政策形成につなげることで、職員のオーナーシップを高め都政のQOS向上につなげていきます。
進捗状況(2022年4~6月)
◆未来型オフィスの横展開・仕事に即した職員主体による職場づくり
今年度未来型オフィスを整備する予定の部門において、庁内の先行整備部門や先進的な働き方に取り組む民間企業のオフィスの視察や、e-Learningにより未来型オフィスで働く上で前提となるABW(Activity Based Working)の考え方の学習に取り組みました。
これらの取組を踏まえた上で、実際にその職場で働く職員によるワークショップを行い、自らが働きやすい職場のあり方について議論するとともに、業務に即したレイアウト作成に向けて検討を進めました。
◆情報発信による横展開
昨年度に未来型オフィスを整備した環境局自然環境部の事例についてnoteで発信し、整備までの道のりなどをわかりやすく発信しました。
◆双方向コミュニケーションを充実
職員からの提案を募るデジタル提案箱について、提案内容を所管部署と連携して検討し、実現に向けて取組を進めました。4~6月は提案が97件あり、77件に回答。うち、 Teamsのレコーディング機能の有効化、簡易な文書回付のシステム化など、53件が実現・解決に向けて対応中または対応済みとなっております。
また、デジタル提案箱を用いて、「デジタル提案箱をより多くの職員に便利に使ってもらうためのアイデア」を職員から募集するなど、双方向コミュニケーションの更なる活性化を図りました。
今後の取組(2022年7~9月)
◆未来型オフィスの横展開・仕事に即した職員主体による職場づくり
ワークショップでの議論等を通じて、オフィスのレイアウト等の検討を進めていきます
◆情報発信による横展開
引き続き、構造改革の取組について、先行事例等をnoteなどでわかりやすく発信し、各局への横展開に努めていきます。
◆双方向コミュニケーションを充実
デジタル提案箱等を通じたコミュニケーションの充実に努めるとともに、各局の若手職員と意見交換を行うトークキャラバンなど、意欲ある職員がより積極的に構造改革に参画できる取組を進めます。
3.柔軟で多様な働き方を実現し、女性をはじめとする全ての職員が輝ける環境を創る
3-1.全ての職員が活躍できる環境づくり
進捗状況(2022年4~6月)
◆ 女性職員の更なる活躍・キャリア形成の推進
☞職員のロールモデルとしてより多様なキャリアプランを提案する観点から、技術系職種の規模を更に拡大するなど、キャリア・メンターを33人選任しました。
☞職員のキャリア形成支援や女性活躍推進を目的とした、キャリアステージに合わせた職層別に異なるテーマでの研修の実施に向け、講師をキャリア・メンターの中から選任するための準備を進めています。
☞昇任試験の一つである主任級職選考について、職員の昇任意欲をより一層向上させる観点等から教養問題の免除期間に係る見直しを実施しました。
◆ 男性職員の「育業」等の一層の推進
東京都では、「育休」を「仕事を休む期間」ではなく「社会の宝である子供を育む期間」と考える社会のマインドチェンジに向けて育児休業の愛称を募集し、8,825件の応募の中から、愛称を「育業」に決定しました。都職員の「育業」の取得促進に向けて取組を進めていきます。
☞2022(令和4)年度も、全管理職がイクボス宣言を実施しました。
☞2022(令和4)年度からの新たな取組として、職層別研修において、育業の制度や、取得向上に係る取組内容等の理解促進を図りました。
☞育業等の取得意向確認のための面談実施等の義務化により、育児関連休暇等の取得を促進しました。
☞育業等の取得意向確認のための面談の実施状況等に係る各局調査を実施し、各職場のフォローアップを行いました。
☞臨時的任用職員制度を導入するとともに、各局が安定的に制度を活用できるよう、制度周知や広報などを実施しました。
◆ 障害者雇用の推進
☞オフィスサポートセンターにおいて、特別支援学校から実習生を受入れ、事務補助業務や軽作業などの業務実習を行いました。
☞障害者職業生活相談員の選任やしごとサポーター養成講座を開催するなど、職場定着を支援する取組を実施しています。
今後の取組(2022年7~9月)
◆ 女性職員の更なる活躍・キャリア形成の推進
☞キャリア形成支援研修について、2021(令和3)年度の研修受講生向けのアンケート結果も踏まえながら、各研修の内容や構成を検討するなど、研修実施に向けて順次準備を進めるとともに、講師となるキャリア・メンター向けの講師養成研修を実施していきます。
☞SNSを活用し、メンター・メンティー同士の気軽なコミュニケーションの促進や女性管理職の魅力を発信していきます。また、メンターとメンティーの交流イベント「トークカフェ」の実施を検討していきます。
◆ 男性職員の「育業」等の一層の推進
☞プレママ・プレパパ応援講座(オンライン開催):1回
☞プレパパ応援講座(オンライン開催):1回
☞引き続き職層別研修を通じて、育業の制度や、取得向上に係る取組内容等の理解促進を図ります。
☞育業等の取得意向確認のための面談実施等の義務化について、継続して周知を徹底し、育児関連休暇等の取得を促進していきます。
☞育業等の取得意向確認・面談の実施状況等に係る各局調査(第2四半期)を実施し、各職場のフォローアップを行っていきます。
☞臨時的任用職員の候補者を確保するため、人材バンクへの登録募集の呼び掛けに取り組んでいきます。
◆ 障害者雇用の推進
☞知的障害者を対象とする非常勤職員「オフィスサポーター」の募集を開始していきます。
☞引き続き職場定着を支援する取組を進めていきます。
3-2.柔軟で質の高い働き方を推進
進捗状況(2022年4~6月)
◆ テレワークを活用した柔軟な働き方の推進
☞職員向けに作成している東京都職員テレワークQ&Aについて、項目や内容を整理するとともに、管理監督職の役割に関する記載を充実させる等の見直しを行いました。
◆ 未来型オフィスにおけるワークスタイルの変革
☞場所を問わない柔軟な働き方を推進するため、未来型オフィスで働く職員を対象に、民間シェアオフィスの利用を開始しました。
☞民間シェアオフィスの活用開始に当たり、テレワークを活用して日々の業務を効率的に進めるためのノウハウをまとめたワークルールを作成しました。今後、実践を通じて、より一層実用的なものに改善していきます。
☞未来型オフィス展開職場の管理監督職員に対し、ワークルールの実践に向けた講習会を実施しました。
今後の取組(2022年7~9月)
◆ テレワークを活用した柔軟な働き方の推進
☞テレワークに関する職員の満足度調査を実施し、回答内容の分析を行います。
☞職員向けに作成している東京都職員テレワークQ&A等の見直しを継続して進めていきます。
◆ 未来型オフィスにおけるワークスタイルの変革
☞未来型オフィスで働く職員を対象に、民間シェアオフィスの活用状況や満足度に関するアンケートを実施し、来年度以降の活用方針を検討します。
☞職員からの意見や民間シェアオフィスの活用状況等を踏まえ、ワークルールの見直しを進めていきます。