本プロジェクトでは、あらゆるデータを安心して利活用できるプラットフォームを構築しています。これにより、官民が保有する様々なデータをつなげ、協働して新たなサービスを創出するなど、データの利活用をとおして課題を解決していく社会の実現を目指します。
進捗状況(2023年10~12月)
(1)デジタルツインによる政策形成の高度化
東京都では、多岐に渡る都市課題の解決や都民のQOL向上を目指し、様々なデータを集めて仮想空間に現実空間を再現するデジタルツイン実現プロジェクトを推進しています。
① 第2回ユースケース創出に向けた検討会を開催(11月14日)
デジタルツインを活用したユースケースを生み出していくために、今年度新たに「東京都における『都市のデジタルツイン』ユースケース創出に向けた検討会」を設置しました。
この度、第2回検討会を開催し、デジタルツインの運用・利用拡大の進め方や、デジタルツインを活用したユースケースについて議論しました。
② 社会実装に向けた検証(ベータ版事業)
デジタルツインのユースケース実現に向けた技術検証及び課題整理のため、3つのベータ版事業を行っています。
【ベータ版事業 01】センサー等によるリアルタイム・準リアルタイムデータ活用の検証
調査員による人手観測と比較しデータの妥当性を検証するべく、AIカメラ及びスマホプローブデータで車や歩行者等の交通量を取得しました。
出所:SCORER社
【ベータ版事業 02】都市のデータ整備の新たな仕組みの検証
東京都水道局と連携し、都内で実施された水道管新設工事において点群データ取得の試行を実施しました。既に取得した点群データからは、新設された水道管の「位置・深さ・太さ」の情報を抽出可能なことを確認しました。
【ベータ版事業 03】産学官でのデータ連携に向けた課題検証
国関連機関が所有する都市環境を示すデータ(地表面温度等)や都市のインフラに関するデータ等を、デジタルツイン3Dビューア上に試行連携・可視化するため、候補となるデータの整理や関連機関との交渉・調整を行いました。
(2)オール東京でオープンデータ化を更に促進
① 第2回東京都オープンデータコミュニティ会員限定イベントを開催(11月27日)
シビックテック等のオープンデータ利用者同士のコミュニケーションや、利用者と都の繋がりを活性化させるため、東京都オープンデータコミュニティ(2023年5月に開設)の第2回会員限定イベントを開催しました。
オープンデータを利活用する民間企業2社の代表取締役をお招きし、デジタルサービス局の職員と”行政と民間におけるオープンデータの利活用促進”に関するパネルディスカッションを行いました。
東京都オープンデータコミュニティには、どなたでも無料で参加できます。参加をご希望の方は、参加申込フォームからお申込みください。
② 令和5年度第1回都・区市町村DX推進協議会オープンデータ検討部会開催(12月1日)
都内区市町村のオープンデータの普及・促進及び、都区市町村連携上の課題について検討を行うため、今年度の第1回目となる都・区市町村DX推進協議会オープンデータ検討部会を開催しました。
検討部会では、協議会の幹事団体などを中心とした多くの自治体に向けて、”東京都のオープンデータの取組状況の説明”などを行いました。
(3)東京データプラットフォーム(TDPF)
東京都では、官民の様々なデータの利活用を促進し、新たなサービスの創出を後押しするデータ連携基盤「東京データプラットフォーム(TDPF)」を2024年1月31に稼働しました。
① 第8回東京データプラットフォーム協議会推進会議を開催(11月1日)
TDPFの稼働にあたり、様々な分野の有識者から事業内容等について意見を聴取するため、第8回推進会議を開催しました。
② 東京データプラットフォーム(TDPF)の会員募集を開始(11月22日)
TDPFの稼働開始に先立ち、東京都とともにデータ利活用を促進し、「スマート東京」の実現に取り組んでいただける会員(法人及び行政機関)の募集を開始しました。12月6日には、入会を検討されている皆様を対象に説明会を開催し、190名の方々にご参加いただきました。
今後の取組(2024年1~3月)
(1)デジタルツインによる政策形成の高度化
都庁が保有する様々な地理空間データを連携基盤に掲載することで、庁内でのデータ共有・利活用を進めます。
(2) オール東京でオープンデータ化を更に促進
オープンデータ・ラウンドテーブルなどでの要望を踏まえ、利用者のニーズに応えたオープンデータ化を更に促進していきます。
(3) 東京データプラットフォーム(TDPF)
TDPFを2024年1月31日に稼働しました。同日、TDPFの魅力を広く発信し、データ利活用の機運を高めるキックオフイベントを開催しました。