サービスデザインの浸透
進捗状況(2023年10~12月)
都庁全体へサービスデザインを浸透させていくための各種取組の推進
- 2023年12月7日に、サービスデザインガイドラインを活用し、より良いサービスデザインを実践するための都職員向けワークショップ、「行政のサービスデザインとは?」を実施しました。本ワークショップは第一回目(全二回実施)の基礎編として、「サービスの提供価値を考える」「サービスの解決策を考える」の二つのワークを中心に、実際に東京都サービスキャンバスを作成しました。ICT職を中心としたデジタルサービスに関わる職員が参加し、多様な意見・考えをチーム内でまとめ、サービスデザインを体系的に学び、実践しました。
- 東京都サービスキャンバスの使い方を学ぶeラーニングコンテンツの企画・制作を進めています。1月からのeラーニング研修開始に向けて、仕上げの作業を行いました。作成したコンテンツはわかりやすい内容になっているかどうかユーザーに確認を行い、受講者の視点による細かい修正や改善に努めています。
【ワークショップ実施風景】
今後の取組(2024年1~3月)
- 引き続きサービスキャンバスの作成支援をはじめ、各局の取組をサポートしながら、サービスデザインの考え方を庁内に広げていきます。
- eラーニングについては、1月中旬頃から全庁に向けて研修を開始予定です。開始に向けた準備やコンテンツの最終確認を行い、東京都版LMS「e-Next」で配信し、職員が手軽にサービスデザインを学べる環境を作っていきます。
- 第二回目のワークショップを2月に開催予定です。第二回目はアドバンスド編として具体的なサービスデザインの実践スキルを、ワークを通じて学んでいきます。ワークではカスタマージャーニーマップやプロトタイプ作成といった、より専門的な内容を実践することで、業務に役立つサービスデザインの体得を目指します。
ユーザーテストの実施
進捗状況(2023年10~12月)
質の高いデジタルサービスを提供するには、利用者の声を聞きながら問題点を発見し、改善を行っていくことが不可欠です。そのため、都では「テストしないものはリリースしない」を合言葉に、全庁でユーザーテストの実施を目指しています。
今回は、2024(令和6)年12月に予定している「東京消防庁HPリニューアル」に向けたユーザーテストの事例を紹介いたします。
~東京消防庁HPのユーザーテストを実施しました~
東京消防庁では、火災予防や救急に関する情報、災害件数などの統計情報をHPに掲載しております。ユーザーの皆様がどのような情報を必要としているか、どのように改修していくべきか検討するため、都民テスターの方々にご協力いただきユーザーテストを実施しました。テスト当日は、パソコンやスマートフォンをテスターに操作してもらいながら、当庁ホームページの使い方等についてご意見を伺いました。
(https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/index.html)
【ユーザーからいただいた意見】
~ユーザーテストを実施してみて(担当者からのコメント)~
都民の皆様からのホームページに対する意見や印象は非常に参考になりました。何を求めてどのように探しているのか、操作方法や閲覧する順番など、多くのパターンを認識することができました。今回得られた意見等を参考にHPのリニューアルに生かしてまいります。
今後の取組(2024年1~3月)
サービスデザインガイドラインのバージョンアップ
年度末には、ユーザーテストガイドラインをサービスデザインガイドラインに統合し、適切なユーザーテストの手法や実施タイミングについて説明するなど、開発を担当する職員が更に使いやすくなるよう構成を刷新する予定です。
プロトタイプ窓口でBPR実施
進捗状況(2023年10~12月)
プロトタイプ窓口でサービス改善に向けた取組
- 東京都は、利用者視点に立った便利で快適な窓口サービスの実現を目指し、全窓口の業務改善に取り組んでいます。
- 現在、先行事例となる約120のプロトタイプ窓口を各局から選定し、それぞれの実情を踏まえ、業務フロー等を見直すBPRを進めています。
- 2023年10~12月は外部の専門家も活用しながら、現在の業務フローの課題分析を行うとともに、デジタルツール等を活用した各窓口の業務改善案について担当職員と検討しました。
<検討したデジタルツール>
今後の取組(2024年1~3月)
窓口のサービス改善に向けた取組指針を策定
- デジタルツールの導入等による新たな業務フローを作成するなど、プロトタイプ窓口におけるサービス改善の具体的な検討に取り組んでいきます。
- また、今後は、こうしたプロトタイプ窓口の好事例を都庁全体で共有することにより、都の全窓口にサービス改善の取組を拡大していくことが必要です。
- そのため、窓口の利用者視点での改善ポイントのほか、サービス改善や業務効率化の事例等を盛り込んだ、各現場での「取組指針」を2024年3月に策定します。
- さらに2024年度からは、スマホやPCからいつでも窓口を予約できるオンライン予約システムの導入や書類への記入をなくすためのデジタルツール等の活用、手数料等のキャッシュレス化などに取り組んでいきます。