本プロジェクトでは、協働に取り組むフィールドの大幅な拡大、デジタル技術を活用して市民や企業が参加できる場の創出、先進的・効果的なソリューションの積極的な導入等を通じて、都政のあらゆる分野でオープンイノベーションを実践していきます。
1.スタートアップとの協働
スタートアップ戦略「Global Innovation with STARTUPS」の更なる推進に向けて、都庁内で局横断的に編成されたワンチーム“Team Tokyo Innovation”が、スタートアップと共に社会の変革と成長を生み出すための取組を展開しています。
進捗状況(2023年4~6月)
(1)スタートアップ戦略の推進
スタートアップとの協働を進めるためには、スタートアップの成長や活動を支援し、スタートアップとの交流機会を創出していくことが重要です。
① スタートアップ・国際金融都市戦略室を設置(4月1日から取組開始)
新たに設置した「スタートアップ・国際金融都市戦略室」では、スタートアップと共に新しい時代を切り拓き、東京の課題解決と成長につなげるため、グローバルx10、裾野拡大x10、官民協働x10で未来を切り拓く「10×10×10のイノベーションビジョン」の実現に向け、ワンチームで“異次元”のスタートアップ戦略の取組を展開しています。
「10×10×10のイノベーションビジョン」に掲げた官民協働×10を達成するためには、スタートアップとの協働を都庁の隅々まで展開していくことが必要です。そのため、各局にスタートアップ担当を新たに配置し、“協働マインド”を局内に浸透させています。4月25日に開催したキックオフイベントでは、各局スタートアップ担当など約70名の都庁職員が参加し、各々が協働の実践に向けた決意を表明しました。
各局職員が会場に集結 職員が登壇して協働の決意を表明
② スタートアップ×行政 Meet UP! (7月4日開催)
東京都とスタートアップとの協働実践数10倍の達成に向けて、行政職員とスタートアップが交流するイベントを開催し、約340人が参加しました。イベントでは、職員へのメッセージ(小池知事)や、パネルディスカッション、スタートアッププロダクトの展示、スタートアップと職員による自由なディスカッションが行われました。
小池知事による挨拶 パネルディスカッションに宮坂副知事が登壇
多くの行政職員とスタートアップが参加 各局職員がスタートアップに局事業を紹介
(2)UPGRADE with TOKYO ピッチイベント
都政課題の解決に向けて、これまでにない製品・サービスを提供するスタートアップによるピッチイベントを開催し、スタートアップが行政機関、VCや企業等と交流する場を創出することにより、課題の解決とスタートアップの成⾧を後押ししています。
① 第29回ピッチイベント(6月23日開催)
テーマ :「音が見える、音を感じる競技会場の実現」(詳細はコチラをご覧ください)
優勝社 :株式会社 方角(https://hogaku.co.jp)
提案内容:雰囲気・応援可視化システム
※ イベントの様子は、UPGRADE with TOKYOのホームページからご覧いただけます。
② 製品・サービスを活用した協働
これまでピッチイベントに参加したスタートアップが、都政現場と契約を締結し、協働プロジェクトを開始しました。
※ 2023年4~6月における協働件数:3件
(3)キングサーモンプロジェクト
グローバル市場を席捲する課題解決型のスタートアップ(キングサーモン企業)を東京から輩出し、先端事業によって東京の成長と社会課題の解決を目指しています。
第3期プロジェクトの決定
採択発表を行ったスタートアップ3社のプロダクトについて、都政現場で効果検証を行う先行導入プロジェクトの実施に向けた準備を進めています。
キングサーモンプロジェクトの詳細については、キングサーモンプロジェクトのホームページでも随時発信いたしますので、ぜひご注目ください。
今後の取組(2023年7~9月)
(1)スタートアップ戦略の推進
スタートアップ戦略「Global Innovation with STARTUPS」の更なる推進を図るために、様々なイベントを開催します。
- 東京都とスタートアップ支援団体が連携し、新しいことに挑戦したい学生とそうした人材を求めるスタートアップが集まる「スタートアップ・インターンシップ・フェス」(7月8日)
- スタートアップとの協働に係る東京都の各種制度を行政職員に紹介し、具体的な協働イメージを持つことで、スタートアップとの連携をより一層進めていくことを目的とした「UPGRADE with TOKYO 第1回行政職員向けセミナー」(7月26日)
また、スタートアップと都政現場が協働できる新規事業として、提案制度事業や現場対話型協働プロジェクトの準備を進めていきます。
(2)UPGRADE with TOKYO ピッチイベント
多様な行政課題の解決に向けて、ピッチイベントを開催していきます。
次回(第30回)ピッチイベント(8月28日開催)
テーマ :「水道施設の管理におけるドローン技術の活用」
イベントの模様は東京都産業労働局チャンネル(YouTube)でライブ配信いたします。
是非、ご覧ください。(過去に実施したイベントの様子も公開しています)
(3)キングサーモンプロジェクト
第4期プロジェクトの公募
今年度は、スタートアップから課題定義・解決策の提案を行っていただく方式に変更しました。都政現場に対するご提案を、お待ちしております。
(詳細はコチラをご覧ください)
2.GovTech東京
新団体“GovTech東京”と協働し、オール東京でDX推進を加速していきます。
進捗状況(2023年4~6月)
① 事業開始に向けた準備
4月24日に「一般財団法人GovTech東京設立準備委員会」を発足しました 。
理事4名をはじめとする25名体制で、法人設立と事業開始に向けた準備を開始しました。
(詳細はコチラをご覧ください)
② 第5回CIOフォーラム(5月29日開催)
東京都デジタルサービス局は、各区市町村と連携し東京都全体のDXを推進する取組の一つとして、「第5回東京都・区市町村CIOフォーラム」を開催しました。
当フォーラムでは、東京都CIOである宮坂副知事の挨拶に続き、都からの事業報告と区市町村からのDX事例の共有を行いました。
(詳細はコチラをご覧ください)
今後の取組(2023年7~9月)
① 事業開始に向けた準備
(一財)GovTech東京は9月から事業を開始し、東京全体のDXを都と協働して進めていきます。
② CIO協議会の開催準備
GovTech東京の事業開始に合わせて、これまでのCIOフォーラムをCIO協議会に改組の上、開催していきます。
3.都民参加のオープンイノベーション
事業を企画する段階から都民に参画してもらい、より良い政策づくり・サービスづくりを行うため、デジタルを活用した都民との双方向コミュニケーションを進めます。また、ハッカソンや共創コミュニティを通じて地域課題の解決策を生み出し、実装につなげていきます。
進捗状況(2023年4~6月)
(1)デジタルを活用した双方向コミュニケーション
西新宿において、市民や企業等がデジタル技術を活用してまちづくりに参加できる機会を創出します。また、学生ならではのアイデアを取り入れて、西新宿の課題解決やまちづくりを加速化します。
① 学生とのコミュニティ強化
学生を対象にデジタルの力を活用して街の課題解決に取り組む人材を育成するため、西新宿をフィールドとした「デジタル社会人材育成プログラム」を開催します。
(詳細はコチラをご覧ください)
6月25日に、参加を検討している学生を対象とした事前説明会を開催しました。説明会には、昨年度ご参加いただいた学生にも登壇していただき、体験談をご説明いただきました。
② 新たなデジタル技術を活用した市民参加の仕組み検討
西新宿の生活者に対し、「オープンスペースの活用方法」についての意見募集をLINEにて実施しました。(募集期間:6月16日~6月26日)
(詳細はコチラをご覧ください)
(2)都知事杯オープンデータ・ハッカソン2023
東京都オープンデータカタログサイトに掲載されているオープンデータを活用し、官民協働で行政課題の解決に向けたデジタルサービスを企画・開発するイベントです。
① 参加者の公募(募集期間6月1日~7月21日)
東京都のオープンデータを活⽤したサービス開発もしくはアイデア提案を目指す方を対象に、参加者を募集しました。
(詳細はコチラをご覧ください)
② 参加者募集イベント(第1回:6月15日、第2回:6月28日)
ハッカソンへの参加を呼び掛けるため、その魅力をより多くの方に知っていただくイベントを開催しました。
第1回(6月15日開催)は「都知事杯受賞者による体験談」をテーマとし、本事業への参加について具体的なイメージをもっていただくために、2022年度都知事杯受賞者「Zガード」、2022年度審査委員特別賞 ビジネス部門受賞者「さかいめ」の皆さんより、サービス開発までのプロセスやハッカソンの魅力など、貴重なお話をいただきました。
第2回(6月28日開催)は「都・区市町村が抱える行政課題」をテーマとし、総務省地域情報化アドバイザー 石塚氏、デジタルサービス局戦略部デジタルシフト推進担当課長 萩田氏、港区みなと保健所保健予防課 日野氏のお三方より、オープンデータに関する基本から、観光や医療など行政の現場で抱える課題や具体的な事例紹介に至るまで、オープンデータ利活用の重要性について様々なトピックを交えながらお話をいただきました。
(3)シビックテックとの共創
オープンソースソフトウェア(OSS)の活用を通じたシビックテックと行政の共創推進や官民共創デジタルプラットフォームの普及啓発を図るイベント「Tokyo OSS Party!!」の、今年度開催に向けた準備を進めました。
今後の取組(2023年7~9月)
(1)デジタルを活用した双方向コミュニケーション
① 学生とのコミュニティ強化
デジタルの力を活用した街の課題解決をテーマに、1回180分程度×全5回のデジタル講座を8月~9月にオンラインにて実施します。
今後は、デジタル講座参加者を対象に、インターンやアイディアコンテストを実施する予定です。
(詳細はコチラをご覧ください)
② 新たなデジタル技術を活用した市民参加の仕組み検討
「オープンスペースの活用方法」について頂いた意見をもとにワークショップ(7月5日)を開催し、参加者の方々にデジタルツイン技術を使って空間イメージを具現化していただきました。
また、今後の実現に向け、空間イメージへの投票を行いました。
(詳細はコチラをご覧ください)
(2)都知事杯オープンデータ・ハッカソン2023
7月21日までの募集期間中に、参加者募集イベントの第3回(7月8日)と第4回(7月20日)を開催したところですが、8月以降は、応募内容の形式審査を行ったうえで、チームビルディング(8月5日~8月25日の間で4回実施)、プロトタイプ開発(8月26日、27日)、First Stageの審査(9月10日)へと進んでいきます。
(詳細はコチラをご覧ください)
(3)シビックテックとの共創
区市町村へのヒアリングなどを通じて課題の堀り起こしを進めるとともに、Tokyo OSS Party!!の開催に向けて準備を進めていきます。