農産物直売所をリアルタイムで見られるアプリをリリース!

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庭先直売所の売り場をリアルタイムで見られるアプリをリリースしました

(公財)東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センターと、スタートアップのVeggie株式会社、株式会社LAplust、及び東京大学大学院農学生命科学研究科は、庭先直売所の売り場をリアルタイムで見られるアプリ「見えベジ」を共同開発し、リリースしたのでお知らせします。

1 開発の経緯

 都内の多くの生産者は、都民の皆様に採れたての農産物を提供するため、庭先直売所を設置しています。しかし、消費者は実際に行ってみないと何が販売されているかわからない、生産者は売れ行き状況がわからない、という課題がありました。

そこで、スマートフォンで庭先直売所の売り場を見られるカメラとアプリを開発し、都内生産者、消費者による試験運用で実用性を確認しました。

2 アプリ「見えベジ」の特徴

「見えベジ」は、庭先直売所に設置したカメラで売り場を撮影し、クラウドに自動で送信してウェブサイト上で見られるシステムです。

  • 消費者は、庭先直売所の売り場のリアルタイム映像を見て、販売農産物を確認してから買い物に行けます。
  • 生産者は、集客に活用したり、直売所にいなくても農産物の売れ行きを見て品切れを防ぐことができます。
  • 無人販売はもとより、有人販売でも活用できます。消費者サービス向上と売上アップを目指す新たなビジネスモデルです。

3 アプリ「見えベジ」の利用について

 直売所情報アプリ「チョクバイGO!」の中でご利用いただけます。都内10名の生産者が参画してスタートし、今後参加者を増やしていく予定です。
 直売所情報を発信したい生産者の皆様は、こちらからお申し込みください。

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売り場を撮影
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リアルタイムで直売場の
売り場を表示

<参考>

●東京型スマート農業プロジェクトについて

東京農業のような狭い農地でも高収益が得られ、質の高い都民サービスを提供するため、IoT や AI等の先進技術を活用して「稼ぐ農業」の実現を目指すプロジェクトです。
東京都農林総合研究センターでは、企業や大学等の多様なセクターで構成する研究開発プラットフォームを運営し、プラットフォーム会員との共同研究を展開しています。「見えベジ」は2021 年 4 月 22 日にプレスリリースを行った「東京型スマート農業の6つの研究開発がスタート」のうち、「直売を主体とした経営管理システムの開発」の成果物です。


●Veggie 株式会社

都内のスタートアップで、直売所情報アプリ「チョクバイ GO!」の開発・運営を行っています。

<このアプリの特徴>

  • 消費者から生産者まで幅広く情報を投稿できる
  • スマホの GPS 機能を使って現在地から近い直売所を探索できる
  • 生産者は、スマホ1つで直売所の情報を発信できる など
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●株式会社 LAplust

農業用ドローン等の AI を活用した農業支援システムの開発、AI を活用したデータ分析ツールの開発等を行うスタートアップです。共同研究の中で、来客が映りこまない、プライバシーに配慮したウェブカメラを開発しました。

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●東京大学大学院農学生命科学研究科

共同研究の中で、直売所の見える化が農業経営に与える影響と、直売所を利用する消費者の購買行動への影響、地場産農産物の利用促進への効果の評価を行っています。


●アンケート調査結果

2021年 5 月 1 日から「見えベジ」の開発及び試験運用にご協力いただいた都内生産者 10 名からは、売り場管理の省力化や、集客等に活用できるという評価を受けました。
また、2021 年 8 月 11 日から 9 月 17 日の間に都内消費者の皆様に行ったアンケート調査で「このシステムは直売所の買い物に役立つと思いますか」と質問したところ、約9割の方から「思う」または「やや思う」と高評価を得ました。

「見えベジ」で直売所情報を公開した生産者意見の抜粋

・売り場の空きを確認してから補充に行けるようになった。
・売れ行きの様子をスマホで確認して、収穫量の調整ができるようになった。
・他の直売所を見て売り場を工夫するようになった。
・若年層の来客が増えた。
・自分だけでなく他の生産者の売り場も見られるので、地域一括で取り組むと住民サービスに直結する。
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4 問い合わせ先

(事業全般に関すること)
産業労働局農林水産部農業振興課 電話 03-5320-4830
(研究内容に関すること)
公益財団法人東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センタースマート農業推進室
電話 042-528-0572